[携帯モード] [URL送信]

いっぱち物語(仮)

にしても痛い。

会長ってばマジにすんだもん。

しかもボクサーみたいな繊細なもんじゃない。最小限の動きでダメージを与えるんでなく、ただ怒りに任せて打ち落とされた。叩き込まれたなんてかわいいもんじゃねーよ。腰も肩も思っきし入ってて、どんだけハードパンチャーだよってゆー。

しかしまっじー。口ん中鉄臭い味が広がってて、そーいやガキん時ってそこら辺の表現が出来んかったなー。転んで怪我して血ぃ舐めて、デジャブってんのにその味に何とも表現出来んくて、誰かが「ホニャラララの臭いの味がする」っつって、目からウロコだったもん。それだ!!って。

にしても痛い。

「ずびっ。……あ」

――ポタッ

ありゃまありゃま。鼻血だよ。やっべーティッシュとかねーべ。どーすんべ、これ。

とりあえず袖で抑えて辺りを見回す。あー、見られてる。まー鼻血ブーだもん、気になるよなそりゃ。

小走りでその場を離れ、校舎を出る。

よかった。痛かったけど、脳みそにも足腰にもそこまでキてない。






こんな顔、いつまでも表に出しとけないかんね。授業があれだけど背に腹は変えられねー。さっさと冷やさにゃー腫れが酷くなんじゃん。

二重にしたビニールに氷を入れてほっぺに宛てる。

あうち!マージでチョー痛いんですけどー。

ソファに座ると自然とため息が出てきた。

「は〜あ〜…」

ズルズルと体がずり下がる。体制直す気にもなんねーよ。

「……かいちょー…」

これはチャンスだと思うのね。だって今まで、もじゃが来てからしなかった仕事をしたんだよ。まー、かんなーりー中途半端だったけども。あんだけ挑発したんだかんさー、きっとしてくれる、はず、だよ、ね?うん。

だからさ…

泣くなよ、オレ。マジちょーうっとーしいんスけどー。

「――ッ、ずび、…ん」

はぁぁぁぁぁぁ。泣くな。マジ。

上を向いてゆっくり息を吐いてると、ケータイが鳴った。

『あるぅ貧血♪森のな浣腸♪クマさんニンニク♪出会あタンコブ♪花咲ーくーもーりーのーみーちんぽこデッカい「待て。何だそ」…あるぅ貧血♪森のな浣腸♪クマさ』

……………何か鳴ってる。

[*前][次#]

8/35ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!