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いっぱち物語(仮)

「知ってるか?編入生来んだってよ!」

「あ゙ー…知ってる…僕の同室者だってさ」

「は?お前一人部屋じゃん」

僕は友人に事の次第を説明した。

「あー…はは、は…ドンマイ?」

「他人事かよー…ゔあ゙〜!」

「ははは!ま、もしもん時は俺の部屋来ていいからさ!な?」

そう言えば友人は二人部屋。だが生徒数の関係で一人でその部屋を使ってる。

「お譲りします」

「お断りします」

こん時はまだ気楽なものだった。

アイツは悪魔だ。

そんな事、予想できるわけないんだから。






「お前が同室者か!?俺は本宮 星輝!!よろしくな!!」

引く。

何だこいつ、キモい。

編入生の印象はとても悪いものだった。

今時のおしゃれ眼鏡とは程遠い、ただフレームとレンズがデカいだけの、どれだけ古いのか黄ばんだ分厚い眼鏡。それに被さるボリュームのあるボサボサの髪。ナチュラルヘアとか聞こえのいいものでなく、不精だろこれ。それか鬘。何か頭デカいし。服もよれよれだし薄汚れてる。アイロンをかけろとは言わない。でも、普通に洗濯しただけでもここまで皺くちゃにはならないだろ。近くに居るのに張り上げられる声。僕は難聴と言うわけではないのに。

見た目は不潔としか言いようがない。フケでも落ちて来そうだ。なのに無頓着なのか、引け目を感じる事もなく、やたらに元気がいい。

図太い、と言う言葉がかわいく思えてくる。

「おい!無視すんなよ!よろしくって言ってんだろ!無視するなんて最低だ!!」

数秒言葉を発さなかっただけでこの言いよう。はっきり言ってよろしくしたくない。でも…

「あ…うん…僕は平山 一平。よ、よろしく…」

そんなの言えるわけがないから、上辺だけでもよろしくしとこう。

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あきゅろす。
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