いっぱち物語(仮)
2
「やいやいやい!クマさんやい!」
「…。あいや、一の旦那。あっしに何ぞ用ですかい?」
「おうおうおう!てーへんだ!てーへんだ!」
表情を変えないながらもノるクマさん、マジ上級者!ここで逢ったが百年目!(?)クマさんが通りかかってくれてよかった!なんてったって今はてーへんなんだ!
「重い!!持って!!」
新歓についての諸注意が書いてあるプリント全学年全クラス分各一枚ずつ、新歓のしおり一学年半クラス分を一人で運ぶのはさすがに無理があったぜ。
1組が20人、2〜5組が40人前後、6組と7組が30人前後。その半クラス分なんてけっこーな量ですやん。
「…オメェはよぉ、ホンっっト何やってんの?」
溜めてきよった!ため息のトッピングとははっちゃんショック!
「だってまさか紐切れるとは思わなかったんだもん!たーすけてー!」
両腕にはしおりとプリントを入れた紙袋。の紐が中途半端に切れてぶら下がってる。落とさないよーにむっちゃ脇締めてっし!手には袋に入んなかった分のしおりを落とさないよーに顎で支えてる。今まさに紙袋がしおりの重みでピリピリ破れてるせーでヤバげ。置こうとしてしゃがめば、きっと手持ちが崩れる。
そしてオレ!プルプルしとる!
てーへんだ!
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