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いつまでも一緒でありますように


もう何日土方に会っていないだろうか。最近は仕事続きらしく全然会えない。


怪我とかしてねぇよな。
ちゃんと元気でいるよな。

なんでだろうか……
ものすごく不安になる。
こういう時の俺の勘は…嫌でも当たっちまうんだ。

だから今、ものすごく土方に会いたい。
アイツの姿を見たい。

無事であることを確認したい。


「……土方…」


じっとしてられなくなった俺は、土方に会うために屯所へ行くことにした。

けど土方はいなくて、昨日から帰ってきてないと聞いた。

さらに不安が高まった俺は土方を探しに駆け出した。
あらゆる所を探し、情報を集めてやっと有力な情報を得た。

急いでその場所へ行ってみると離れた所で声がして、そこには傷ついた土方がいた。



「死ねぇぇぇ!!!!」

「…ッ…」


土方っ…危ねぇ!!

そう思う前に体は無意識に動いていた。

「土方ァァァ!!!」


ブシャァァァ―……


「ぎ……銀時ッ!!!?」

「ぐっ……」


ドサッ


やられちまった……

目の前が霞む…
傷が痛ぇ…

けど土方は無事だ……


「銀時…なんでお前がここにっ…
しっかりしろ!!銀時ッ!!」


土方が俺に向かって何か叫んでいるようだったけど……
何も言えずに俺はそのまま気を失った。




「……ぅっ……ここは……」


目が覚めると病室にいた。

そして、土方を庇ってやられたんだと思い出した。


「…土方……土方は!!…っ…」


ガバッと起き上がったが傷が痛くてそれ以上は動けなかった。


土方は…無事なんだろうか…

無事であってくれ…



「っ…ひじかた……土方ぁ……」

そのまま俯いて、何度も愛する人の名前を呼んだ。
会いたくて…仕方がなかった。


「何だよ。
泣きそうな声出しながら人の名前呼びやがって」

「!!
ひ…土方…?」

「目…覚めたんだな」


よかった…生きてた……安心したら一気に力が抜けてきた。

「…銀時……すまねぇ」

「え…?」


「俺が弱ぇから…お前をこんな目に遭わせちまって…」


淡々と話していく土方の掌は、力強く握られていて…相当悔やんでいるんだとすぐに分かった。

「……土方、」


俺は、その手を握って笑いかけながら言う。

生きててくれてよかった…お前が死ななくてよかった、と。

柄にもなく俺の目には涙が溜まっていて、今にも溢れてきそうだった。


「…銀時……」

俺を抱き締めた土方は、俺の怪我を気遣ってか…とても優しく抱き締めてくれた。


「俺はもっと強くなる。
お前に護られるんじゃなく、お前を護れるように…」

お前に誓うよ。
とか恥ずかしい台詞を言ったかと思ったら、軽く口付けられた。

甘くて…溶けるようなキス。


もっとしてほしくなって、
抱きついて自分から口付けた。


この幸せな時間が、

いつまでも続くことを願って…



END


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