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イケナイ戯れ


「んっ…んぅ…」

「…」


ふと我に返って見ると、目の前には全裸で俺に組み敷かれている金時が居た。
…何故こんなことになった。



…確か…俺が帰ってきた時、リビングで金時の奴が一人で酒を飲んでいた。
いつものように俺は金時を貶したが、返ってきたのは言い返す言葉ではなく、酒の入ったコップ。
仕事柄酒に強い金時は酔い潰れることはないが…部屋を見渡す限り相当飲んでいる。さすがの金時も少し悪酔いをしているようだった。
あちこちに散らかしてある空の缶や瓶、俺の性格上このままにはしておけず片づけようと荷物やらなにやらを置いて金時に近づいた。

「ん…おけーりぃ白〜」

「黙れ、近づくな酔っ払い」

「ひでー言い方すんなよな〜金さんガラスのハ−トなんだぞ」

「分かったから、少しおとなしくしておけ」

「やだ、なぁ、一緒に酒飲もうぜ?一人で飲むのって結構寂しいんだよ」

「誰が貴様なんかと…んぐっ!?」


酔っ払いの言葉に一々真面目に答えていては片付けもままならんと適当に流していたが、急に後ろに重みを感じて、金時が寄りかかってきたのだと気づいた。
だが気づいた時には遅かった。俗に言う口移しというやつで酒を無理矢理飲まされ、運悪く飲まされた酒は結構な濃度のアルコール。
あまり酒に強くはない俺はすぐに酔いが回ってきてしまった。

それから酔った金時にお前は童貞だの下手くそだのそっち方面のことばかりではあったが馬鹿にされ、酔った俺は金時を組み敷いた。


「…なんてことだ、俺としたことが…」

「は、くぅ…」

「……」


俺の酔いはまだ完全には冷めていない。
金時の奴は当たり前だがまだまだ酔っている。

…というより、コイツは酔うとこんなにも…なんと言うか、はしたない…いや、厭らしいのか?
なんだ、この物欲しげな視線は。
なんだ、この俺を煽るような色っぽい声と表情は。

酔っているせいで思考が上手く回らない。
本能のままに俺は金時にキスをする。
キスをすれば首に腕を回して抱き付いてくる金時。
…何なんだ、一々可愛いな金時のくせして。

しばらくキスだけを堪能していると、金時が俺の股間をゆっくりと且つ厭らしい手つきで撫でてきた。
不覚にもビクッと反応してしまった俺は思わず唇を離す。

「んぁ…白…」

「っ…」


やめろ、何なんだその誘うような眼は。
いやこれは誰がどう見ても誘っている。
なんだ、欲求不満か?
何故、俺なんだ。

「白…なぁ、触って…」


金時が言葉を発する度、息を吐く度、俺の心臓は激しく脈打つ。
ぎりぎりで抑えていた身体も、脳みそも、既に限界を超えていた。


「っ、金時…」








あきゅろす。
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