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 苦悩の日々でも幸せを感じたい


あぁ、またしてもコイツが邪魔しに来やがった。


「ぎーんーとーきーっ」

「わっ、ちょ、離せよ暑い!!」

「いいじゃん少しくらいさー」


俺が銀時の前に現れる時は、必ずと言っていいほどこの金髪がいやがる。これは単なる偶然か、それとも……

この金髪は銀時のストーカーか。


「暑い暑いー……助けて土方ぁ」


1人で金髪野郎をどうやって出し抜こうかと考えていると、銀時が俺の名前を呼んできた。金髪は明らかに不機嫌な顔をしていて、何だか気分がいい。


「助けてって…具体的に何してほしいんだ?」

「んー……」

「俺アイス食いてぇ」

「お前には聞いてねぇよ金髪」

「あ、俺もアイス食いてぇなー」

「よし、今から買いに行くか」



金髪が欲しいと言っても奢ってやる義理はない。だが銀時の頼みなら別だ。

一緒に買いに行く事になって、さり気なく銀時の隣を歩いて手を握った。一瞬驚いたような顔をした銀時だったが…特に気にした様子もなくそのまま手を握らせてくれた。

それだけでも俺は幸せだ。


「銀時はどんなアイス買う?」

「見てから決める。金時は?」

「俺も見てから決めるー」


はぁ……金時とか言う邪魔者さえいなけりゃもっと幸せだったんだけどな。

そんな事を考えながらスーパーに向かい、着くと二人は猛ダッシュでアイス売り場へ行っちまった。
俺は歩いていきそろそろ決まったかと思い二人を見れば、遅いと怒られちまった…つかお前らが速いだけだろ。

なんやかんやで金髪の分も俺が払って、二人はアイスを食べながら歩いていた。本当美味そうに食うよな銀時の奴……そこが可愛くていいんだが。


「…ん、何、一口欲しい?」

「あ、いや……え…一口…?」



俺がチラチラと銀時の方を見るから、アイスを欲しがってると勘違いしたらしく一口くれると言ってきやがった。つまりこれは…間接キス。

まだ銀時の頬にすらキスをしたことないから、間接キスだけで俺はもう興奮状態。


いらねぇの?って首を傾げて言ってきた銀時に、いる、と短く答えゴクリと唾を飲み込んだ。



「俺も欲しいな一口〜」

「分かった分かった、金時にもやっから」

「マジ?んじゃいただきまーす」


俺がモタモタしているせいで、金髪は銀時の食べかけアイスに噛り付こうとしやがった。何としてもそれだけは回避しようと手を伸ばしたその時、


「そのアイス私によこすアル!!」


チャイナ娘が正面に現れて、ものすごい勢いで銀時と金髪が持っていたアイスをぶん取って走り去ってしまった。


「ちょ、おい待て神楽!!
俺のアイス返せェェェ!!!!」


愛しの銀時はチャイナ娘を追って走りだし、いつかの時のように俺と金髪はポツンと置いてけぼりにされた。


「くっ…またしても邪魔が…」

「俺のアイスまで持って行きやがったあの小娘」



あぁ、こんなに頑張っても…俺の恋はまだまだ実りそうにないみたいだ。


END



―――――――――――

えー…
まず始めに、かなり遅くなってしまってすみませんでした!!

本当申し訳ない気持ちでいっぱいです(泣)


こんなもので満足していただけたら幸いです、はい。





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