[携帯モード] [URL送信]
 会いたくて


何日ぶりにアイツに会うだろう。
仕事続きで……ずっと会えなかったからな。


早く…銀時に会いたい。

アイツの姿、匂い、温もりを
感じたい。



…………


歩きながら思った。


あぁ…俺はこんなにも銀時が好きなんだ。
少し会えなかっただけで、俺の頭の中はアイツの事でいっぱいになる。
いつの間にか…
俺はこうなってたんだ、と。

「…って…何考えてんだ俺は」


変なこと考えてる暇があるならさっさと行こう。

俺は銀時に会うために歩く速度を速めた。







ピンポーン…

「…銀時ー、入るぞー」


勝手に戸を開け家に上がる俺はどうかと思うが……

出迎えもしない銀時もありえねぇと思う。


少し不機嫌になりながらもズカズカと中に入っていく。


「オイ銀時っ!!
お前は出迎えの一つも…」


「わっ……ちょ、まだ入っていいなんて言ってねぇだろ!!」


中に入って目の前に広がった光景は、エプロンを着ている銀時。



「…はぁ〜……
もう台無しじゃねぇか…」

「…台無し?」


「……お前、ずっと仕事続きで…どうせろくに飯食ってねぇだろ。
…だからお前が来る前に飯でも用意しとこうとか……思ってたのによォォ!!!!」


「…飯って…これがか?」

白ご飯に卵焼き……


「っ…るせぇ!!
こっちは今日の晩飯も危うい生活なんだぞ!!これだけでも感謝しやがれっ」


そう言うと、無理やり俺を座らせて箸を渡してきた。

仕方なく用意された飯を食べて、今はとりあえず銀時を抱き締めている状態。


「あのぉ〜……なんで俺は抱き締められてんの?」


「抱き締めたかったからだ」


「…い、意味分かんねぇしっ」


「いいから…少し静かにしろ…」


ぎゅっと抱き締めて思い切り銀時を感じる。

「…銀時……」

「な、なんだよ…」


「好きだ…ずっとお前と居たい」

「なっ…何言ってんだ…っ」


ぎゅっと抱き締めて、軽い口付けを交わす。
何度も口付けて好きだという気持ちを伝える。


「…好きだ銀時…」


「んっ…はぁ……俺も…好きだ…土方…」

と、顔を赤くして言うコイツが可愛くて、愛しくて……
絶対に手放したくないと思った。


「土方ぁ……」

「ん…なんだ?」



「俺……寂しかった…ずっとお前を感じられなくて…会いたくて、抱きつきたくて、仕方がなかった…」


その言葉を言った後、軽く口付けてぎゅっと抱きついてきた。

俺はというと、コイツも俺と同じ気持ちだったんだと分かり笑みをこぼしていた。


「俺土方が居ないとダメだから」

「俺もだ。
お前が居ねぇとダメになる」


そんな事を言い合いながら、互いの存在を確かめ合うように何度も何度もキスをした。



END



第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!