白の思考と金時の本音?
[銀八視点]
コーヒーを飲んで残っている仕事を片付けて一服していると、金時の部屋が何やら騒がしいのに気づいて、アイツらがまた喧嘩でもしてるんだろうと止めにきた…はずだったんだが…。
「……何これ、どーいう状況」
「…別に何もない。
それより銀八、仕事は終わったのか?」
「あ、あぁ…」
「そうか。ならそろそろ昼食を作るとしよう」
白の奴はいつもと変わらない様子で話しかけてきて、そのまま部屋を出て台所へ行っちまった。金時の奴は顔を真っ赤にしたまま俺に背を向けた。
……一体何があったんだ。
部屋に入った時に見た光景は、白が金時に迫っている様に見えた。
けど白と金時はそういう事するような仲じゃねぇし……。
「あ、そうだ銀八、金時の奴がお前に言いたい事があるらしいぞ」
「え…言いたい事?」
「っ…おい白!!何勝手に…!!」
「覚悟を決めていたんだろう?
ならもう一回言う事など簡単なはずだ」
…よく分からねぇが金時が焦りだして白は楽しそうにニヤニヤ笑ってやがる。あのさ、いつの間にそんな仲良くなったのお前ら。
とりあえず金時の隣に座ってみたら、言いたい事なんてないから気にすんなって言ってきた。
「…今更言い逃れ出来ると思ってんの?」
「っ…ほ、本当何もねぇから!!
白の奴がでたらめ言ってるだけだから!!」
「ふーん……そのわりには焦ってんのな。顔も真っ赤だし」
「そ、それは…暑いから…」
まだ嘘言うかコイツ。
絶対に言わせてやろうと思った俺は逃がさねぇように後ろから抱き締めて金時の柔らかいほっぺたにキスをした。
「言わねぇなら今から恥ずかしーい格好にしちゃうよ?」
「なっ……ひ、卑怯だぞ銀八!!」
「なーに言ってんの。
こんだけ焦らされて何もないとか言われちゃあ、何としてでも聞きたくなるもんでしょーが」
言いながらゆっくりと服を脱がし始めると、ようやく観念したらしく体を回して向かい合うとぎゅっと抱きついてきた。
…何これ、こんだけでなんかすっげー可愛いんですけど。
「……さん…」
「え?」
「…い、いつもっ…仕事…お疲れさん…」
照れ臭そうに言うと雑にキスをして、真っ赤になった顔を隠そうと俺の胸に顔を押しつけてきた。
「……言いたい事って…それ?」
「そ、そうだよ悪いかっ」
「………」
…そろそろヤバイ、俺の理性。
白が居るからそういう事は控えねぇとなって思ってたけどこりゃねーわ。
予想外の展開過ぎる。
まさかいつも照れ臭さから俺に反発する金時が、信じられねぇくらい素直でめちゃくちゃ可愛い。
「……金時君金時君、お兄ちゃんヤバイかも」
「…………トイレで1人で抜いてこい」
「しゃーねぇ、んじゃ2人で風呂行くか」
「人の話を聞けバカ兄貴」
まったく…デレたと思えばすぐツンツンするんだから…これお前の短所だぞ金時。ちゃんと俺の事好きってのは良いけどな。
END
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