不安 俺には、 何週間か前から恋人がいる。 でも最近その恋人が少し厄介で… 「ヤろ、銀時。 俺もう我慢できねぇや」 「どこに真っ昼間からヤるかバカがいるんだよコノヤロー」 「いるじゃん、銀時の目の前に」 最近の会話はいつもこんな感じ。 毎日毎日ヤられる俺。 おかげで仕事が出来ない日も増えた。 まだ若いからって毎日盛りすぎな恋人の事についてが今の悩み。 別にコイツとヤんのは嫌いじゃねぇ。でも真っ昼間からってのは嫌だ。 でも聞いてくれない。 全力で抵抗すればヤらないけど、セクハラしてくるし。 「金時、話があるんだけど」 「悪い、今から仕事だからさ。 帰ってきてからにしてよ」 何なんだよ…… どうして俺の話を聞いてくれないんだ。 もしかして…金時にとって俺は… ただのセフレ? 毎日自分の欲求を満たすためだけの存在なのか? だから… 話を聞いてくれねぇのか。 「なんか俺…バカみてぇ…」 1人で浮かれてたのか… 両思いだからって、勝手にいい気分になってたんだ。 …金時は…俺のことなんて…… ずっとその事を考えて… いつの間にか寝てしまった。 そして夜中に金時は帰ってきた。 帰ってきて早々俺を起こして… 「ヤろ、銀時」 って言ってきて服を脱がされた。 「今日はヤりたくねぇ。 つか話があんだけど…」 「俺疲れてるからさ… 癒してほしいの、銀時で。 銀時のナカ…最高に気持ちいいんだよね」 あぁ… また話を聞いてくれない… そんなことを思っていたら穴の中に指を入れられて、かき回されて… 「っ…あァッ…」 自身も扱かれる。 かき回されてる穴からはヤらしい音が聞こえてきて脳内に響く。 そして、気持ち良くて何も考えられなくなる。 「そろそろいいか… 入れるよ、銀時」 それからの事はよく覚えてない。 頭が真っ白になって、ただ快感だけを感じていた。 行為が終わった後、金時はさっさと風呂へ行ってしまった。 いつもなら金時が上がってから俺も風呂に入るんだが…… 今日は違う。 金時が入ってるのに俺は入った。 「わっ、銀時!? ど、どうしたのいきなり…?」 「…話が、あるんだ」 やっと…話が出来る。 そう思う反面、話たくない気持ちも出てきた。 「………」 「…話って、何?」 なかなか言い出せない。 怖い…… もしこれで金時に嫌われたら、もう二度とヤれねぇのかな。 もしかしたら捨てられたりして… そんなことを考えてしまって何も言えなくなる。 「銀時…? 何か嫌なことでもあったの?」 「……好き…金時…」 そう言って抱きついた。 それしか…言えなかった。 「俺も好きだよ」 金時はそう言ってくれた。 そして…… こんなことも言った。 「俺…銀時が好き過ぎて毎日毎日激しく抱いちゃうんだ。 でもそのせいでどんどん嫌われていってる…。 最近…銀時はいつも何か言いたそうな顔してるよね。 でも俺、それを聞かないよう逃げてんだ。 それを聞いたら…俺きっと銀時を傷つけちゃうから…」 震える腕で俺を抱きしめる金時は…何かに怯えてるような感じだった。 俺はそのままぎゅっと金時に抱きついて、一言だけ言ってやった。 「俺も怖い……金時に捨てられんじゃねぇかって…」 その一言でちゃんと金時には伝わったみたいで、 さっきヤったにも関わらず… 風呂場で俺たちは愛し合う。 今度はお互いの存在を確かめ合いながら…深く、愛し合った。 「銀…時っ……愛してる…」 「あぁっ!…俺…もぉ… 金…ときっ…あぁんッ!」 END |