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家族として


なぁ銀時……なんでお前は銀八を選んだんだ?

銀八なんかより俺の方が絶対お前を愛してんのに。

ねぇ、早く気付いてよ、銀時。


「銀八、今日は遅くなんの?」

「まぁ…少しな。
出来るだけ早く帰ってくっから…
待ってろな銀時」

「おう」


あぁ、そうやっていつも銀八の帰りを待つ。
家に居る時も銀八の事ばっか考えてるもんな銀時は。

「ねぇ銀時、」

「ん…何?金時?」

「俺のモンになってよ」



押し倒した。

今は俺と銀時で二人きりだから。
何だって出来るんだよ。

「好きだよ…銀八よりも…」

「金…時っ……んっ」


無理やり口付けて、口内を犯す。
毎日毎日…銀八とやってるんだよね。

俺だって、毎日やりてぇよ。


「…銀時……」

「ん…はぁっ……」


やっぱり銀時は可愛い。
少し長いキスをしただけなのに、涙目になっちゃって。

興奮しちゃうよ。


銀時は誘うのが上手いよな。
もしかして銀八に調教されたの?


「金…時…やめ…て……」

「なんで?俺はこんなにも銀時が好きなのに」


目で訴えかけてくる銀時。

なんでそんな瞳をして俺を見るんだよ。

何なんだよ
その哀れみじみた瞳。
辛そうな…悲しそうな瞳。

そんな瞳で俺を見るな。


「金時……」

「…何なんだよ…ちくしょう…」


今更後悔がやってきて、
銀時に申し訳なくて…


「…ごめん…銀時……
こんなつもりじゃなかったんだ」

「…うん、分かってるよ金時」


銀時は優しいから、すぐに許してくれる。なかった事にしてくれる。

その上優しくしてくれるし、
俺のことをぎゅっと抱きしめて、甘えさせてくれる。

こんな銀時に俺は惚れちゃったんだよ……きっと銀八の奴も。


俺は、お前みたいに優しくないから…お前を傷つけてしまうかもしれないのに。

それでも銀時はこんな俺を愛してくれるんだ。

兄弟……家族として。


それだけでも幸せに感じられるようになるのはまだ出来ないけど、いつかはそうなるから。

だからずっと…
家族として俺を愛してね、銀時。



END


あきゅろす。
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