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 約束


ドタドタドタ………


「ひーじーかーたコノヤロー!!」


「テメェか…何しに来たんだ?」


なんでだか知らねぇけどかなり怒ってるコイツは俺の一言を聞いた直後、胸ぐらを掴んだ。


「何しにだぁ?
テメェが時間になっても来ねぇから何かあったのかと思って来たんだろーが!!!!」


「はぁ?
じゃあ怒らなくてもいいだろ」


状況が未だによく分かっていない俺を見て、コイツはさらに機嫌を損ねたような顔をしながら目の前に座りぶっきらぼうに話し始める。


「昨日、俺ここに来ただろ。
お前は忙しそうに仕事をしてて…俺は邪魔にならねぇようにおとなしくしてた」


「…あぁ、そうだったな」


「で、悪ぃと思いつつ話し掛けた…」



──────────


なぁ土方……。


あ〜。


明日…一緒に出かけねぇ?


あぁ。


……マジで?いいの?


あぁ。


じ、じゃあ……


──────────



「思い出したかコノヤロー!!!
昨日確かに約束したのに…お前は……」


「……」


ヤベェ……全く覚えてねぇ…。
昨日はかなり集中してたから…無意識でテキトーに返事してたんだな。

なんて言えばいいんだ…。



「……お前は、俺より仕事の方が大事なんだな…」


「俺が悪かった。パフェでも奢るから今から出かけようぜ」


絶対に食い付いてくると思ってたが…銀時は悲しそうな表情を浮かべ、俺を見つめる。



「…もう遅ぇよ…」


「……は?」


もう遅ぇって…まさか……


「銀…時?
…まさか…冗談だろ…」


「今更行っても………

俺が食いたかった数量20個今日限りの特製パフェはもう売り切れてんだよォォオオ!!!!」


「………」


「めちゃくちゃ楽しみにしてたんだぞッ!!!!
俺金ねぇけど、土方に奢ってもらおうと昨日誘ったのに!!!」


「なんだ、んなことか…」


俺はてっきり…いや、忘れよう。


「んなこととは何だ!!!
俺にとっては重大な……」


「つか、お前も俺よりパフェの方が大事なんじゃねぇか」


少し不機嫌そうに言えば、
コイツは焦った表情になって、


「いや、違うよ?
俺の一番はもちろん土方だよ!?」


機嫌を直そうと言い訳をする。



そんなコイツが可愛くて優しく抱き締めれば、
ぎゅっと抱きついてくる。


「今度仕事が休みの時は、お前にいくらでも付き合ってやっから」


「…いや、もういいわ。お前が傍に居てくれれば何もいらねぇ…」


そう言った後に赤く染まった頬に触れ、俺は静かに口付けた。



END


あきゅろす。
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