[携帯モード] [URL送信]

物語
―序章―


此処は地上世界都市ルイセンド王国ルイセンド城の謁見の間。


アイザンド
「ありがとうオルグユ…そして皆、おかげで計画通りにヴィオゼリンクを壊すことが出来た」


アイザンド国王の前にはオルグユ率いるグリュエル騎士団がひざまずいている姿があった。


オルグユ
「いいえ…これも全て国王…この世界の為です…礼を言われるほどでは…」

アイザンド
「…次の与える任務なのだが…」

オルグユ
「はい…」

アイザンド
「本日をもって…グリュエル騎士団は解散する」





オルグユ
「……は…い…?」

ソルティー
「!?」
イオナ
「!」
キース
「ぇ…?」
ベルザンド
「な…ッ!?」
アニエス
「…ッ!」



突然のアイザンド国王の発言に、皆動揺を隠せなかった。
オルグユは顔あげてアイザンド国王を見つめる。


オルグユ
「陛下…何を…言って…ッ?」


アイザンド
「もう用無しだ…私の目の前から消えろ…役立たずの“ゴミ”共が」

オルグユ
「――……ッ!!」


ソルティー
「ゴミ…!?」
キース
「な、ゴミだって!?ふざけんじゃないわよ!!オルグユさんは…私たちは陛下の為に…!」

アイザンド
「耳障りだ…良い駒共が」

アニエス
「…ッ!オルグユ様は駒じゃない!!!この世界を変えようとして必死に…ッ!!」
ベルザンド
「そうさ!だいたい前から陛下の行動はワケのわからない事ばかり…ッ!!本当に目的はこの世界のリセットなのかい!?!?」
イオナ
「ん〜…ボクのデータによるとん…陛下の言動と行動にムジュンが沢山あるんだボーン…♪あきらかオカシイね!きゃは☆」

アイザンド
「用無しのゴミ共は知る必要はない…目障りだ…消え失せろッ!!」


そうアイザンド国王が叫ぶと、グリュエル騎士団の足元には大きな魔方陣が出現した。


オルグユ
「!?これは…ッ!」
アイザンド
「のたれ死ぬといい…ッ!」
オルグユ
「陛下…?!」
アイザンド
「“――――――――――”」
オルグユ
「――…ッ!?;」



アイザンド国王は小さな声でつぶやいた瞬間、それと同時に目の前に居たはずのオルグユ達が消えてなくなってしまった。
それを確認したアイザンド国王は、小さく肩を揺らしては大きく高笑いをする。


アイザンド
「天空世界で無様にのたれ死ぬがいい…!さぁて…これからが本番だ…」




―本当の理想郷(ユートピア)計画を…始動する―
















場所は変わり、此処は天空世界都市シエル王国シエル城の新国王:ローリアンス・シエル国王の自室。
大きなベッドに腰掛け、ベッド横にある小さなテーブルの上に置いてある前国王であるサヴェル・ローリアンスの父の姿の写真盾を見つけると、ローリアンスは手に取ってそれを見つめた。


ローリアンス
「……父上」



サヴェル
【ローリアンス!聞いてくれ…あともう少しで天と地がともに暮らせる時がやってくるのだ!あともう少し…ヴィオゼリンクが壊れる時こそ…この星の光となるのだ!!はは…はははは!!】

ローリアンス
【父上…貴方は何も知らない…そして、間違ってる…ッ】

サヴェル
【?何を言っておるのだ…ッ!?】


―…ジュブゥ


サヴェル
【ローリ…アンス……ッ?】

シエル
【父上…貴方はもう無理だ…もう…こうするしかない…ッ】

サヴェル
【…ッローリアンス…!】


―…ドサァッ


ローリアンス
【さようなら父上…貴方は騙されているんですよ…あの醜い地上人共にね…ッ!】





ローリアンス
「……貴方を殺す直前…私はこっそり地上世界の国王と連絡を取ったんです…。そしたら…父上にはウソを言っていたことが分かったんです…ッ!これ以上、あなたの喜ぶ姿を見たくなかったんだ。…ホント…地上人は何年経っても醜い輩だよ」


そう言って手に持っていた父の写真が入った写真立てを元の場所に戻すと、ローリアンスはベッドから立ち上って右を向いて歩き窓を覗くと、外の風景を眺めた。




ローリアンス
「地上人の思い通りにはさせない…今度こそ…天空人の今まで積み重なってきた恨みを…晴らす時がやってきたんだ…ッ!!」







止まっていた歯車が…ついに動き始める…








???
「ヴィオゼリンクが無くなってる…大変…ッ!!」








TO NEXT…




[次へ#]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!