solo【その3】(※18禁)・8



 後処理を終え、アカギとカイジはベッドの中で足を絡めあっていた。
 気怠い空気の漂う部屋に、微かに甘い香りが残っている。
「ふふ……なんかさ、あんたいつもより興奮してたね……」
 アカギがカイジの長い髪を掻き上げながら言うと、カイジは途端に赤くなり、ふて腐れたようにそっぽを向く。
「そ、それはお前の方だろっ……! あんなにたくさん出しやがって……!」
 あらら、とアカギは呟いて、カイジの気を引くため、軽いリップ音をたてて口端に口づけを落とす。
「当たり前さ……ひさしぶりに会えた恋人が、オレのこと考えて後ろをぐちょぐちょに濡らしてオナニーしてたんだから……興奮しないわけないだろ?」
「だから、それは……っ!」
 わざとらしくいやらしい言い方に、カイジが思わずアカギの方へ向き直ると、待ち受けていたかのように唇を掠め取られた。
 やたら機嫌がよさそうなアカギの様子に、カイジはなんとなく調子を狂わされ、ボリボリと頭を掻く。
「お前は単に、溜まってただけだろうが……」
「それも、あるけど。……でも、」
 ほら、とアカギはカイジの腰に自身の腰を押しあてる。
 足の間にあるアカギのソレが、緩やかに兆しているのに気がついたカイジがびくりとし、慌てて腰を引きかけるのを、アカギはカイジの腰を強く抱き寄せて止めた。
「あんたの声とか表情……思い出したら、またしたくなってきた……」
 熱を孕んだ声で言って、アカギはカイジの唇を啄みはじめる。
「ばっバカっ……! さっきあんなに……!」
 慌てて体を退けようとする手をいとも容易く捕らえると、期待からか不安からか、カイジは泣きそうな顔をする。
 アカギはニヤリと笑い、カイジの耳許に唇を寄せる。
「ふふ……逃げられねえよ。さっき、電話でも言ったでしょ?」
 舌を出して耳朶をぺろりと舐め上げ、竦む体を抱きしめてアカギはその耳許に、甘やかに囁いた。

「今夜は泣いて嫌がるまで、かわいがってあげる……」






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