solo【その3】(※18禁)・2



 羞恥心と後ろめたさを振り切るように、ボトルを傾けて手のひらにぬるぬるした液体を垂らす。
 両手で捏ね合わすようにして温めると、くちゅくちゅと卑猥な音とともに、甘い香りがより一層強く辺りに立ちこめた。
 いいようもない背徳感に心臓をドキドキさせながら、両手を胸へ持っていき、ぬるつく指でそろそろと乳首をつまむ。
 じんわり痺れるような感覚に、思わず「あっ」とちいさな声が漏れた。
 たまらず手を離してしまい、カイジはしばらく赤面したまま固まっていたが、唇から浅く息を吐きながら、もう一度胸の尖りを触ってみる。
「ん、っ……、ん……」
 ローションを纏った指でぬるぬると捏ね上げれば、たちまち乳頭は硬くなった。
 くすぐったくて、もどかしい。
 それはアカギの口に咥えられ、舌で転がされる時の感覚によく似ていて、目を閉じてその光景を思い出しつつ、カイジはひたすら自分の胸を嬲りつづけた。
「っ、ふ……ぁ、」
 カイジは普段の自慰のとき、声なんて出さない。だけど、今までひとりでするときには弄くったことのない場所を弄くっているため、快楽への期待と背徳感で気分が高揚し、どうしても声が出てしまう。
 下半身に熱が集まってしまったカイジは、スウェットに手を伸ばす。
 下履きもろとも一気に足首まで引き下ろし、壁に凭れかかって膝を曲げ、足を大きく開く。
 霰もない自分の格好に、胸をさらに高鳴らせながら、カイジは反り返って天を仰ぐ自分のモノにローションを垂らす。
「んっ……」
 冷たさに一瞬顔を顰めると、ボトルを置き、右手で剥き出しの刀身を握る。
 そのままローションのぬめりを借りて上下に擦りあげると、たまらない快感がカイジを襲った。
「くっ……ふ、あっ……」
 亀頭に皮を被せるようにして、雁首あたりを重点的に扱く。
 やり方はいつもの自慰と変わらないが、ローションを使っているせいで立つ、にちゃ……にちゃ……という密やかな音に興奮してしまう。
「はぁ……あ、あっ、んっ……」
 ぽうっと頬を赤らめながら自身を扱くのに没頭していたカイジだったが、このまま続けるとすぐにイってしまいそうだと思い、名残惜しく思いつつも強く数回扱いたあと、手を離した。
 閉じかけていた足を大きく開き、再度ボトルを手に取る。
 唾を飲み、パンパンに張りつめた陰嚢の下に隠れる蕾に、さっきしたのと同じようにローションをたっぷりとかける。
 そして、自分の掌にもローションを取り、丁寧に指に絡めた。
 自然と呼吸を荒くしながら、左手をソコへもっていき、人差し指をつぷりと差し込んでみる。
「んんっ……」
 さすがに抵抗感はあるが、しっかり濡らしたためか、痛くはない。アカギがいつもしてくれるやり方を思い出しながら、まずはごく浅く、指先だけを出し入れし、孔の入り口を時間をかけてよく解す。
 難なく指一本が入るようになったら、さらにその上でボトルを傾け、とろりとした液体を孔にまぶす。
 そして、孔の周辺をしとどに濡らすローションを、中に塗り込めるようにして指を出し入れしていくと、徐々に慣れてきた後孔は、カイジの指を奥まで呑み込み始めた。
「は……んっ、ん……っ」
 ぬぷ、くちゅ、と音をたてて弄くっていると、やがて後ろからむず痒いような感覚がせり上がってきた。
 カイジは足をさらに深く曲げ、指をずぷりと奥まで差し込んで、内壁を撫でながらある箇所を探す。
 自分で触るのは初めてなのですこし手間取ったが、軽く曲げた指がようやくソコを掠めることができた。
「っ……! あっ、んんっ……」
 ほんのすこし、爪先が触れただけなのに、腰が砕けてしまいそうな快感が走る。
 カイジはぐりぐりとその部分に指を押し当て、夢中になって快感を貪った。後ろを慰める指はいつの間にか二本、三本と増え、空いている右手は前に伸ばされて張り詰めた陰茎を握り、ぬちゃぬちゃと上下に扱いている。

 始める前の恥じらいや躊躇いもすっかり忘れ、カイジは初めてのアナルオナニーに、すっかりのめり込んでしまっていた。




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