Trick or Threeway(※18禁)・3




 上に跨った兎カイジは、大きく反り返った猫カイジの陰茎に容赦のない愛撫を加えながら、自らの指にたっぷりと唾液を纏わせていく。

「んぅ……っ! ぷは……っ! ぁあっ、あっ、んぅうっ……!!」
 テラテラと濡れ光るその指をいきなり後孔にズブリと突き立てられ、猫カイジが大きく目を見開き、体をしならせた。

「あっ、やっ、だめ、なか、はっ……!!」
「だめ? 『イイ』の間違いだろ……?」
 片頬をつり上げて妖しく笑い、兎カイジはゆっくりと指を抜き挿しする。
 先走りを垂れ流す鈴口を吸いながら掻き混ぜるように中を探り、もうひとりの自分の前立腺をすぐさま見つけ出すと、激しくソコを蹂躙した。
「あっ、あーーッ! だ、め、離し……ッ、いく、イっちまう、からぁっ……!!」
「ん……ッ、いいぜ……、イけよ、おらっ……!」
 ぐちゃぐちゃと濡れた音を響かせながら、息を弾ませてスパートをかけようとする兎カイジ。

 そのとき、黙ったまま傍観に徹していたアカギが、おもむろにスッと立ち上がった。

 足音を立てずに近づけば、フェラチオ勝負に夢中になっているふたりのカイジは、アカギにまったく気づく気配すらなく。
 アカギは易々と兎カイジの背後に陣取ると、悪い顔で自身の指に唾液を纏わせた。

 フェラチオしているだけで興奮が抑えきれないのか、アカギの目の前に曝け出された窄まりは、ヒクヒクと大きく蠢いている。
 その貪婪な様子に笑い、アカギはなんの予告もなく、その収縮する孔に濡れた指をズプリと挿入した。
「ーーーっ!?」
 瞬間、兎カイジの背中がビクンと大きく反り返る。
 玉のような汗の浮かぶその背を見ながら、アカギが指を抜き挿しすれば、勝気な双眸がすぐさま振り返り、睨みつけてきた。
「……っ、て、めぇ……っ! なに、やって……っ」
 呪わしげな低い声に、アカギはクスリと笑って答える。
「あんまり一方的に傾きすぎても、つまらないじゃない」
「っ勝手な、こと……、ん……っ、ぁ……!!」
 長い指で前立腺を擦れば、反抗的な言葉の語尾が甘く上擦る。
 吸い付くように絡みついてくる粘膜をやさしく解すようにしながら、執拗に前立腺を引っ掻いて刺激してやると、大きなつり目が徐々に快感に潤み、抑えた嬌声が零れ始める。
「あっ、んっ……、くそ、やめ、アカ、ギっ……!」
 ビクビクと跳ねる下肢の下、自分を責める手が急に疎かになったことに気づき、猫カイジは驚いた顔できょとんと瞬いていたが、もうひとりの自分が漏らす艶かしい声に小さな耳をピクンと揺らし、息を飲んだ。
「チャンスだぜ? カイジさん」
 アカギが声をかけてやると、顔を真っ赤にして兎カイジの痴態に見蕩れていた猫カイジはハッと我に返り、先走りを垂らし始めた目の前の陰茎を、急いで口に含んだ。
「あ……、ッ! く、うっ……!」
 敏感な先端をねっとりとした口腔内に包み込まれ、腰の砕けそうな快感に見悶える兎カイジ。
 先ほどまでの不遜な様子からは想像もつかないほど卑猥なその姿に、猫カイジはゴクリと唾を飲み込むと、震える指で根本を支えながら、勃起をより深く咥え込んだ。

「は、ぁ、ちくしょ……ん、ぅ……」
「あ、ぁん……む、ぅ、んくっ……」

 ふたりのカイジの口から発せられる、まったく同じ高さの媚声が、狭い部屋いっぱいに響き渡る。
 フェラチオ勝負に勝とうと必死なのか、それとも、乗り気ではなかった性行為にいつの間にか夢中になってしまったのか。
 拙いながらも、一心不乱に責め立ててくる猫カイジの手と舌の動きに、兎カイジはブルリと体を震わせ、熱いため息を漏らした。
「あぁ、ぅ、く……っ! もう……ッ、」
 極まった声にドキドキと胸を高鳴らせ、猫カイジはもうひとりの自分に呼びかける。
「我慢、しなくていいぜ……このままイって、いいから……」
 労わるようにやわらかな声とともに亀頭を強く吸われ、こみ上げる激しい射精欲に、兎カイジの鋭い目が潤む。
 中に挿入されているアカギの指をきゅうきゅうと食い締めながら、それでも兎カイジはどうにか気力を奮い立たせると、フェラチオを再開させた。
「ぁ……ッ! ん、んむ、ぅ……」
 つうーっと根本から鈴口までを舐め上げられ、今度は猫カイジが愉悦にしっぽを激しくうねらせる。



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