昼下がりの情事(※18禁)・3
ふたりは深く体を絡めあったまま、指一本動かすことなく、クラクラするような絶頂感の中、ひたすら息を整えていた。
溶けそうに甘い快楽の余韻が去ると、冷静さを取り戻したカイジの心に芽生えるのは、強烈な後悔と罪悪感。
(ーーオレは、しげる相手になんてことを……っ!)
子供と性交してしまったという事実はもちろんのこと、アカギという恋人がいるにも関わらず、他の男とセックスしてしまったということへの後ろめたさが、カイジの心を暗雲のように覆っていた。
(……アカギにバレたら、たぶん殺される……ッ)
なにせ、理由は不明だが、アカギは自分の生き写しであるこの少年のことを、蛇蝎のごとく毛嫌いしているのだ。
性欲と情に流されてしげるに抱かれてしまったなどと知れたら、いったいどんな酷い目に遭わされるか、わかったもんじゃない。
想像するだに恐ろしく、カイジはぶるりと身震いすると、扁平な自分の胸に顔を埋めているしげるの白い頭をキッと睨む。
「おい、しげるっ……いい加減っ……、」
離れろ、とカイジが言いかけたそのとき、ふいにしげるがヌッと顔を上げた。
しっとりと濡れた虚ろな瞳にカイジが一瞬たじろぐと、その隙にしげるはカイジに顔を近づけ、噛み付くようにその唇を奪った。
「ちょっ、しげ……ん……ん、ぁ……」
「っ……は、カイジさん……」
くちゅくちゅと舌を絡めて唾液を啜る濃厚なキスに、カイジはすぐさま翻弄されてなにも言えなくなってしまう。
甘えるように舌を吸ってくるしげるは、初めてのセックスの快感にまだぼんやりと浸っているようで、その稚い様子がいじらしくてカイジはついしげるを受け容れるように自らも舌を絡め、いつの間にかいやらしいキスに夢中になっていた。
しげるはカイジの唇を舐め、舌をやんわりと食みながら、密やかな声で言う。
「なんか……すごかった。カイジさん、ひょっとしてアイツにいつも、こんなイイことさせてあげてたの?」
「う……、」
『アイツ』とは無論、アカギのことであろう。
まるで咎め立てるような口調に、カイジはうろうろと目を泳がせる。
狼狽し、なんと答えたものかと思考を巡らせていると、返事がないことに焦れたしげるがムッとした顔になった。
「ねぇ、カイジさん。答えてよ………」
「あ! あっ、ば、か……お前、また……ッ!」
繋がったままの腰を大きくグラインドされ、結合部からぐちゅりと卑猥な音が鳴る。
不意を突かれて仰け反るカイジに、
「答えてくれるまで、何回でもするから……」
しげるはそう宣言すると、欲望をふつふつと目に滾らせたまま、大きく腰を使い始めた。
「んっ……アっ、ダメ、だって……しげ、あっ、ん、あぁっ……!」
泣きそうな顔で必死に拒絶を口にするも、にゅるにゅると滑りの良くなった後ろを激しく突かれれば、体は悦びにビクンビクンと跳ねてしまい、カイジはまたしても、なすすべなくしげるとの行為に流されていくのであった。
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