GAME(※18禁)・3
最悪だ。
震える手で、シーツをぐっと掴む。
「どうした? カイジ。答えろよ、これは……誰のだ?」
「ひッ、あっ、あっ、あぁっ……!」
後孔に潜り込んでいる長い指にぐるりと中を掻き回され、オレはあられもなく恥ずかしい声を上げてしまう。
「わっ、わかんなっ、あぅうっ……!」
「いいから、答えなよ。さもないと、ずっとこのままだぜ……?」
悪魔のような囁きが聞こえ、オレは必死に言葉を紡いだ。
「あっ、んっ……あ、かぎ、さんっ……?」
「ククッ……不正解」
「あぐぅっ……!? ふ、ぁあっ……!」
グリグリと前立腺を押し潰され、強すぎる快感に体が仰け反る。
ずくずくとイイところばかりを刺激され、射精欲がこみ上げてくる。
イきたい……恥ずかしいほど勃起したちんぽから、思いきりザーメンぶちまけたい……
そのことだけで頭がいっぱいになって、腰が自然と揺らめいてしまう。
しかし、あともうちょっとでイけるってとこで、後ろをいじめていた指が急にずるりと引き抜かれた。
「え……っ!? いや、だ、イかせ……っ!」
「駄目だよ……そんな簡単にイかせちゃったら、罰ゲームにならないでしょ」
じゃ、次ね。
その台詞を待ち兼ねたかのように、ぬぷりとべつの指が挿入される。
「あぁ……ああぁ……ッ!」
イけそうでイけないもどかしさに身悶えながら、オレは喘いでその指を受け入れた。
強引に始められた『二回戦』。
三人は獣の態勢で這うオレの後ろに陣取り、尻の孔を弄る指を、誰のものだか当てろなどと言ってきた。
無論、オレに抵抗できるはずもなく、ローションをたっぷりと垂らされた孔を代わる代わる蹂躙されているわけだが、口での利きちんぽよりコッチの方が遥かに難しいのは明白だった。
どの指の感触も、まったくおんなじに感じられる。……っつうか、そもそもケツの孔で指の太さや長さなんて、わかるわけねぇだろ!
やり方も意図的に変えているようで、三人とも、いつもとはまるで別人のような攻め方をしてくる。
さっきは、タバコの匂いをヒントになんとか正解することができたけど、後ろからじゃそれも不可能だ。
たっぷり垂らされたローションが、ぐちゃっ……ぐちゃっ……と卑猥な音をたてる中、オレは己の直感だけを頼りに、当てずっぽうを繰り返していた。
が、純粋な運に左右される賭けに、オレが勝てるはずもなく……
「し、げる……? あっあ、アッ!」
「オレだよ、カイジさん」
もうずっと、こんな地獄の生殺し状態が続いている。
もうこれで、五回連続不正解。二回戦が始まってから、一度たりとも正解できていない。
「あっ、つうか、なんで、お前……っ! んんっ、さっき、正解……ッ、んぁっ……!」
後ろを振り返りながら抗議すると、ぬぷぬぷ指を抜き挿ししながら、アカギは喉を鳴らして笑う。
「二択じゃ面白くねえだろうと思ってさ。協力してやってんだよ」
「てめぇ……ッぁあ!」
勝手な言い分にアカギを睨みつけても、アイマスクの下からではまったく意味がない。
解放されない熱のこもる下半身がだるい。
血液が集まってドクドク脈打つオレのモノが、ズキズキと疼痛を訴えている。
大きく盛り上がることなく延々と続く性感に、喘ぎっぱなしの喉が枯れてくる。
このままコレを続けられたら、気が狂っちまう……!
オレの体をギリギリまで昂ぶらせたアカギの指があっさりと引き抜かれた瞬間、たまらずオレは叫んでいた。
「ゆっ、ゆび、はぁ! ……んっとに、わかんね、っからぁッ……!」
だからもう勘弁してくれと、半狂乱になって訴えると、ヒクヒク蠢く窄まりに潜り込もうとしていた指が、ぴたりと止まった。
「そうか……、いくらなんでも、ハードルが高すぎたよな」
苦笑する赤木さんの声とともに、尻孔に押し当てられていた指が離れていく。
オレはホッとして、強張っていた全身からようやく力を抜いた。
オレのがイきたそうにピクピク震えて、先走りに濡れそぼってるのが見なくたってわかる。
犬のように忙しなく息をしながら、ムズムズする太腿を擦り合わせていると、
「指なんかじゃ細すぎて、わかりにくいんだろうな」
「カイジさんは、やっぱりコッチの方が得意なんだろ」
「淫乱だしね」
オレを差し置いて、なにやら不穏な会話が交わされている。
ヤツらが企んでいることがわかっちまったオレはさーっと青ざめ、速やかにここから逃げ出そうと四つん這いの手足を動かす。
が、やはり無駄な抵抗で、後ろから腰をガッシリと掴まれてずるずると引き戻された。
「どうして逃げるの? カイジさん」
「往生際が悪いぞ、カイジ」
「そういうとこも、嫌いじゃないけど」
背後から囁かれる、悪魔の声が怖すぎる。
「いや……嘘だろっ……? 嘘ですよねっ……?」
縋りつくように問いかけるも、後ろに熱いモノが押し付けられてピクンと体を引きつらせてしまう。
「た、頼むっ……! もう、これ以上は、無理っ……!」
いやいやをする子供みたいに頭を振って拒絶するオレに、うんざりするほど愉しそうな三人の声がかけられた。
「さぁ……第三回戦といこうか?」
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