GAME(※18禁)・1 三世代×カイジ4P カイジ視点 拘束、目隠し 全員変態




「あの〜……、これは、いったい……?」

 手首には、手錠。
 足首には、足枷。
 そして、視界をアイマスクで遮られた状態でベッドの上に転がされ、オレは嫌な汗をかきながら問いかけた。

「ちょっとしたゲームをしようぜ、カイジ」
 朗らかに語りかけてくるのは、赤木さんの声。
「金が欲しいんだろ?」
 底意地悪そうに問いかけてくるのは、アカギの声。
「だったら、オレたちと遊んでよ」
 クスクスと喉を擽るように笑うのは、しげるの声。

 つまり、オレは三人の赤木しげるに、拘束、および目隠しされてしまったわけである。


 これは……控えめに言って、絶体絶命なのでは?
 とは思うものの、こんな状態では逃げることすら不可能で、じゃあ、オレはいったいどうすれば……?
 ……などと、埒のあかないことをぐるぐると考えているオレのすぐ耳もとで、
「なぁ、カイジ。お前いま、俺たち三人に総額いくら借金してるか、わかるか?」
 そんな声がして、思わず「ひっ」と声を上げてしまう。
 びっくりした、いつの間にこんな近くに来てたんだ!?
「答えろ……」
 ふっと耳に息を吹き込まれ、赤木さんの囁き声に弱いオレは、ビクッと背筋を震わせてしまう。

「おい、ジジイ。堂々と抜け駆けしてんじゃねえぞ……」
 苛立ちのこもった低い声が聞こえたと思ったら、前髪をぐっと掴まれた。
「あんたはきっと覚えてねえだろうから、教えてやるけどな。ざっと、五百は貸してんだよ」
 鷲掴みにされている髪の根本が痛む。
 が、そんなこと気にならないくらい、オレはアカギの発言にショックを受けていた。
「ごっ、ごひゃく……!?」
 嘘だろ? 話盛ってねえか? ……頼む、そうだと言ってくれ。
 しかし、アカギがそんなことするはずがないってことは、オレ自身痛いほどよくわかってるし、むしろ金に執着がないぶん、三人とも実際の額より少ない金額しか把握できてない可能性の方が高い。

 ……つまり、オレの赤木しげるへの借金は、五百万をゆうに越えていることだけは確かだ。

 愕然とするオレに、アカギはクククと喉を鳴らす。
「まぁ……金なんて、どうだっていいんだけど。でも、このまま大人しく都合のいい金蔓にされてるってのも、オレらの性に合わねえんだよな……」
 底冷えするような声が鼓膜を舐め、オレは総毛立った。
 ヤバい……この声は、なにかヤバいことを考えているときの声だ。
 目の前の獲物をどう甚振ろうかと、舌舐めずりする獣を彷彿させる声。

「そういうわけだから、三人でお前とゲームをすることに決めたんだよ」
「す、すんません、ちょっと意味がわかんないです……」
 おずおずと口を挟む。
『そういうわけ』って、どういうわけだ?
 どうしてその流れでゲームなんてすることになるのかが謎だし、この非常に危険な状況を作り上げられた理由も、さっぱりわからない。

 首を傾げていると、要領を得ない説明に焦れたのか、横からしげるが口を出してきた。
「要は、オレたちに勝てたら、あんたの借金、チャラにしてあげるってこと」
「!!」
 アイマスクの下で、オレは目を見開く。
「それだけじゃねえぞ。お前の頑張りに寄っちゃ、小遣いだってやる」
『小遣い』という言葉を耳が拾ったとたん、オレは条件反射のように「やりますっ……!!」と叫んでしまっていた。

 一瞬ののち、ハッと我に返る。
 が、時すでに遅し。

「そうかそうか、やる気に満ち溢れてるな、カイジ」
「決まりだね」
「ふふ……楽しみだ」
「あ、あの、やっぱ前言撤回で……ッッ!!」
 いとも容易く体を転がされ、四つん這いの体勢を取らされる。
 もうこの時点で、ゲームとやらが健全なものじゃないってことが、わかり過ぎるくらいわかっちまう。

「やるかどうかは、ゲームの内容を聞いてからっ……!」
 慌てて言いかけた口を、乾いた掌で塞がれる。

「男に、二言はねえよな?」
「ゲームの内容なら、これから教えてあげるよ」
「実践を通して、その体に、じっくりとね……」

 よく似ているようで、ひとつひとつ違う三つの声音に囁かれ、身の毛もよだつ思いに、びっしりと全身に鳥肌が立つのがわかった。



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