じねんじょ・1(※18禁)神カイ 食物挿入 甘々 変態注意


「ほら、自然薯だ。珍しいだろ」
 その日、赤木が土産として渡した紙袋の中身を見て、カイジは開口一番
「ナガイモの一種ですか?」
 と言った。
「お前、自然薯知らねぇのか」
 はぁ、と気の抜けた返事をするカイジに、赤木は頬を掻きながら、「まぁいいさ、似たようなもんだ」と言って笑った。
「知り合いから貰ったんだ。お前にやるよ」
「ありがとうございます……でもこれ、どうやって食うんだろ」
「それこそナガイモと一緒だよ。すりおろして飯にかけるもよし、短冊に切って醤油で食べるもよし。
これで一杯やろうぜ。いいアテになるんだよ」
 赤木がそう言うと、カイジは嬉しそうに顔を綻ばせた。



「うまっ! すげぇうまいっすねこれ……!」
 口一杯にとろろ飯を頬張りながら、カイジは感嘆の声を上げている。こんなもの、食べたことがない。見た目はナガイモと大差ないが、粘りと甘味がナガイモとは比べ物にならないほど高い。普段使っている安物の醤油を垂らしただけなのに、これだけで炊飯器をカラにできそうだった。
 赤木はなにも言わないが、たぶん、高級食材なのだろうとカイジは踏んだ。そんなものを、知り合いからタダで貰った、というのも、赤貧の若造にあっさりあげてしまうのも、世間的には考えられない行為でも、赤木しげるなら素直に納得できる。そういう男なのだ。

 テンションがいつもより高くなっている自分を自覚しつつも、カイジは落ち着くことができないでいた。
 初めて食べる自然薯のうまさに感動したのも事実だが、なにより赤木がひさしぶりに訪ねてきてくれたということが嬉しくてしかたないのだ。
 尊敬する神域の男、そして滅多に会えない恋人。とくれば、会えなかった時間を埋めるように、あれも聞きたい、これも聞きたい、と舞い上がってしまっても無理はない。赤木と会うとき、カイジはたぶん、ほかの誰と喋るときよりも饒舌になる。
 赤木はそんなカイジを笑いながら見ている。もしもカイジにしっぽがあったら、ちぎれんばかりに振りたくっているだろう。
 そんな想像をして、赤木はグラスを傾けた。
「はしゃいでるなぁ、カイジ」
 赤木にそう指摘され、カイジは急に恥ずかしくなる。前のめり気味だった姿勢を慌てて直し、ばつのわるそうな顔で「……すみません」と謝った。
「べつに責めてるわけじゃねえよ。……ほら、」
 赤木がぽん、と自分の隣の床を叩くと、カイジの顔が真っ赤になる。
 おずおずと立ち上がって卓袱台を回り込み、 赤木の隣に座った。距離が近くなると途端に、二人の間の空気は恋人同士の濃密なものになる。
「よしよし」
 赤木はカイジの頭をわしゃわしゃと撫でてやる。長い髪をくしゃくしゃにかき回され、カイジは少しむすっとする。
「……オレ、犬じゃねぇよ」
「ははっ。そうだったか。じゃあ、何をしてやれば喜ぶんだ?」
 すっとぼけたように言う赤木を軽く睨み、カイジは体を傾けて赤木に口付けた。
 素面では到底できないことだが、いい具合に酔いが回っているカイジは多少、大胆になっている。


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