sandwich(※18禁)・3

「っあ……あ、ふ、っ……」

 赤木の髪を強く掴んで、カイジは射精の快感に堪える。
 喉奥で吸いながら唇で根本から扱かれ、堪らずカイジは赤木に腰を押しつけてしまう。
 びゅる、びゅるっと断続的に出される粘液を口の中にすべて受け止め、ヒクヒクと蠢きながらカイジのモノがちいさくなったのを確認してから、赤木は唇を離した。
 ぐったりと四肢を投げ出し、頬を上気させて呼吸を乱しているカイジを見てから、同じようにカイジを見つめるしげるに目を移す。
 どろどろと情欲の滾る瞳でカイジを見ていたしげるは、赤木の視線に気付くと鋭く舌打ちした。
 負けを認めるのが悔しいのだろう。
 まだまだ青いな、などと思いながら、赤木は口角を吊り上げてしげるを手招きする。
 親の敵を見るような目でしげるは赤木を睨んだが、それでも渋々、赤木の方へ膝行り寄った。

 赤木はカイジの方をちらりと見てから、しげるの前髪を掴んで顔を上向かせ、もう片方の手で後ろ頭をぐいと引き寄せて無理やり唇を重ね合わせた。
 しげるは嫌悪感を丸出しにした顔で、それでも逃げずに年嵩の自分自身の口付けを受ける。
 ぴちゃぴちゃと水音をたてながら舌を絡め、赤木はカイジの体液をしげると共有する。
 きつく眉を寄せるしげるの、細い喉がこくり、こくりと上下する。そこを降りていくのが自分の精液だということを意識してしまい、カイジはうすら赤くなった。

 こんなにも歳の離れた、しかも同一人物どうしのキス。
 その事実が堪らなく背徳感を掻き立て、目の前で繰り広げられる淫猥な口付けに、カイジは思わずごくり、と喉を鳴らす。
 その音に反応して、ふたりの赤木しげるがキスをしたまま、横目でカイジを見た。
 意図的に誘惑するような妖しい目線を送る赤木と、伏し目がちな鋭い瞳で無自覚な色気を放つしげる。
 ふたりの視線に煽られて、絶頂を迎えたばかりだというのに体を熱く火照らせ、あさましく呼吸を荒げているカイジに、赤木は喉を鳴らす。
「……自分も混ざりたい、って顔だな。カイジ」
 くちゅ……、と細い糸を引きながら、赤木は口づけを解いてカイジに笑いかける。
 しげるも唇を唾液で光らせたまま、物欲しげな顔のカイジを見た。
「カイジさん……」
 湿った吐息混じりに名前を呼ばれ、カイジは、びく、と体を竦ませる。
「勝負に勝ったのは俺だからな。カイジもすっかりその気みてえだし、約束通り……」
「……わかってるよ」
 赤木の言葉を、しげるは鬱陶しそうに途中で遮った。
 体に燻る欲望を持て余し、泣きそうな顔をしているカイジに向かって、赤木としげるはそれぞれ、声をかける。

「来い、カイジ」
「おいで、カイジさん」

 二色の声に鼓膜から脳を揺らされ、カイジは衝動に突き動かされるように、のろのろと体を起こしてぎこちなくふたりの許へと近づいた。




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