年下の男(※18禁)・6


 瞳を潤ませて絶頂の快感に浸りながら、しげるはカイジの唇を舌でなぞり、キスをした。
「っ……は、んんっ……」
 舌で交わるような濃厚な口付けをしながら、しげるもカイジも、二度目とは思えないほど長い射精を終えた。
「……お前だって、中に出してるじゃねえか」
 ふたりがイったのを確認してから、ずるりと指を引き抜いてアカギが言うと、しげるは体を起こしてアカギを睨んだ。
「うるさい……あんたが、余計なことするから……」
 だから我慢がきかなくなったのだと、続く言葉をぐっと飲み込んで、しげるは唇を噛む。
「でも、きもちよかっただろ……? お前も、カイジさんも、」
 アカギに尋ねられ、しげるが言葉に詰まる一方で、二度の絶頂でとろとろになっているカイジは、目に涙を溜めたままこくこくと頷いた。
「クク……カイジさんは素直だな」
 そう言って、どさくさに紛れてカイジの体に伸ばされようとするアカギの手を、しげるは邪険に叩き落とす。
 そうやってまた、険悪なムードで睨み合っていたふたりの耳に、ややあって、間延びしたノックの音が響いた。
 アカギとしげるは顔を見合わせる。
 このタイミングでこの家に訪ねてくる可能性のある男など、ひとりしかいない。

 案の定、家主の返事も聞かずにずかずかと入ってきた男は、ベッドの上の惨状を見て、目を丸くした。
「やたら汚え靴が散乱してると思ったら……なんだか愉しそうなことしてるじゃねえか……え? カイジ……」
「あかぎ、さん……」
 三人目の赤木しげるの出現に、しげるとアカギは殺気立ち、疲労感に横たわったままのカイジの全身からは、さあっと血の気が引いていく。
「俺だけ仲間はずれなんて、寂しいじゃねえか……」
 わざとらしく拗ねたような素振りで、男は三人のいるベッドに近づく。
 誰ひとりとして自分を歓迎していない、完全にアウェーな空気などはじき飛ばすかのように、カイジよりも年上の赤木しげるは、カラリと笑って言った。

「俺も混ぜてくれよ。年長者は敬うもんだぜ、な?」






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