apron・7(※18禁)



「な、なぁ、早く……」
 腰をぐっと突き出し、振り返ってねだってくるカイジに、しげるは口端を吊り上げた。
「カイジさん……どこに、なにが欲しいの?」
「えっ……」
「言ってみてよ……」
 覚えのある流れに、カイジは泣きそうな顔になる。
 しげるはここでも、あのAVを模そうとしているのだ。
 すがるような顔でしげるを見て、カイジはぽつりと漏らす。
「そ、んなこと……」
「『恥ずかしくてできない』……?」
「あっ……!」
 窄まりに生々しく熱い塊を押し宛てられ、カイジは目を見開く。
 ただ宛てているだけなのに、カイジの後ろはうずうずと疼き、蠢いて勝手に男根を飲み込もうとする。
「クク……カイジさんの淫乱」
 無意識に後ろへと突き出されるカイジの腰を抱き止め、しげるは愉しそうに笑った。
「ダメだよ、ちゃんと言わないと。してあげないよ?」
 ぬるぬると自身の先端でソコを擦り上げるしげるの息も心なしか荒い。
 カイジは困り果てた顔でぎゅっと唇を噛むと、震えるちいさな声で喋り始めた。
「お、お前の、ソレを……」
「『ソレ』ってなに?」
「ううっ……」
 ぴしゃりとはね除けられ、カイジは呻いた。
 誤魔化すことを一切許さない姿勢のしげるに半泣きになりつつ、カイジはふたたび口を開く。
「お前の……ちんぽ、を、オレの、ケツに……」
「あんたのここに? どうしてほしいの?」
「あ……っ」
 ずぷ、と先端がほんのすこしだけめり込んできて、カウンターについたカイジの手に力がこもる。
 犬のようにせわしなく喘ぎながら、カイジは言葉を続けた。
「入れて……突いてほしいっ……」
「そう。もう一度……最初から言ってみて?」
 先端で入り口だけをぐりぐりと捏ね回され、あまりのもどかしさにカイジの理性は消し飛んでしまった。
「お前のちんぽ、オレのケツにぶち込んで、滅茶苦茶に突きまくって、ぐちゃぐちゃ掻き回してくれっ……! なぁ、しげるっ……!!」
 叫ぶようにカイジが言った、その瞬間、熱い刀身がずぶりと奥まで入り込んできた。
「はぁ……っ! あっ、ぅあぁぁっ……!」
 目も眩むほどの性感に、カイジは大きく仰け反り、危うく達しそうになった。
「……あんたってほんと、どうしようもないね」
 どこか余裕なさげに聞こえる、その呟きを合図にして、しげるは律動を始める。
 初っ端から奥深くまで貫き、前立腺を擦り上げながらギリギリまで抜き、また一気に挿入するという容赦のないやり方で、しげるはカイジを追い詰めていく。
「あっあぅ、しげる、激しっ……! んぁあっ!」
「……ぐちゃぐちゃに掻き回されたかったんでしょ? 望み通りにしてあげてるじゃない……!」
「あーーっ! ふぁ、ああぁっ……!!」
 しげるはカイジの腰を支えながら、にゅぷ、にゅぷ、と粘着質な音を立て、内壁の絡みついてくる淫らな孔を味わう。
「い、いい、きもちぃ……しげる、どうしよ、きもち、いい……」
 虚ろな表情で嬌声を上げるカイジに、しげるは苦笑する。
「『どうしよ』って言われてもね……あんた、なんかいつもより興奮してない? ここ、締めつけ凄いよ?」
 激しい抽送を繰り返しながら、ぎゅうぎゅうと絞り上げてくる肉壁にしげるは眉を寄せる。
 すると、カイジは目許を快楽に染め上げつつ、しげるを振り返って挑発するように片頬を吊り上げた。
「あ、くっ……お前、が……いつもより、でかくしてん、だろうがっ……!」
 しげるは一度、瞬きしたあと、ニヤリと笑う。
 ついさっきまで霰もなく喘ぎまくって『どうしよ』なんて言ってたくせに、こんな風に煽ってきやがるなんて。
「上等だよ……カイジさん……っ!」
「んああっ……!!」
 ズン、と深く突かれてカイジの体がしなる。
 互いの肌がくっつくくらい奥まで入っているのに、まだ足りないとでも言うかのように奥へ奥へと誘い込み、敏感な鈴口や幹に強く吸いついて離れようとしない媚肉に歯を食い縛りながら、しげるも負けじと穿つ。
 乾いた音をたてて肌がぶつかり合うたび、視界が激しくぶれる。
「あっ、あっ、イく……っ!! オレ、イっちまう、しげるぅっ……!!」
「っは、いいよ……」
 しげるは獰猛な顔で唇をぺろりと舐める。
「ケツ掘られて女みたいにイっちゃいなよ、カイジさん……!」
 しげるはカイジを絶頂へと押し上げるように激しく腰を使い、カイジの感じるポイントをゴリゴリと擦り上げる。
「ふぁぁっ! あっ、いい、出るっ! イく、しげる……ッ!!」
「く……っ、締まる……っ」
 啜り泣くような声でしげるの名を呼んでカイジは達し、しげるもきつく収縮する中に堪えきれず、カイジの体を強く抱き締めながら、そこで射精した。





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