初夜・6(※18禁)

 しげるはボトルのキャップを開け、カイジの足を抱え上げると中の液体をそこに溢した。
「ひっ! つ、冷てっ!」
 とろみのあるローションは後孔を濡らし、臀部を伝ってシーツにしみこむ。太股から陰嚢まで余すところなく濡らされ、菓子のような甘い香りが鼻腔を擽った。
「……これくらいでいいかな」
 しげるはボトルのキャップを閉め、床に放る。
 そしてカイジの後孔にローションを塗り込めるようにして、入り口の襞を丁寧に解していく。
「ぅあ、し、しげる……っ」
 カイジはシーツをぎゅっと掴んだ。
 しげるの指が蠢くたび、人肌でぬくもっていくローションの感触。排泄に使う場所を、他人に弄くられているということ。
 時間が経つにつれ、それが気持ちいいのか悪いのか、カイジには段々わからなくなってくる。
 カイジの体の強ばりが多少緩んだのを見計らい、しげるはローションにまみれた指を1本、つぷりと侵入させる。
「あ……! ぁ、あ」
「痛い……?」
「い、痛くは……ねぇ、けど、あっ!」
 ゆっくりと指を抜き挿しされ、激しい異物感がカイジを襲う。
 ぬちゃぬちゃといやらしい音をたてて自分の指を飲み込むカイジのそこに、しげるは生唾を飲み込んだ。
 先程吐き出したばかりのしげるのモノは、カイジの痴態にまた頭をもたげはじめている。
 早く中に入ってしまいたい。わきあがる情動を抑え込んでカイジの中を探っていると、急にカイジの声が高くなった。
「ひっ!? あっ、あーー!」
 スプリングが軋むほどガクガクと体を跳ねさせ、自分で自分の声に驚いたように口に手をあてる。
 目許を朱に染め上げたその顔は、明らかに後ろからの快楽を感じ始めていた。
 しげるはニヤリと笑う。
「ここがいいの……?」
「あ、ぁあっ! し、しげ、あぁ、んっ!」
 探し当てた場所をそっと撫でるだけで、カイジは狂ったように鳴く。性器に触れるだけでは到底得られない、目の裏がチカチカするほどの性感。
 しげるは一旦指を引き抜き、今度は2本揃えて挿入する。
「ひっ、あ、あっ、あ、しげる、そこ、やめ――ッッ!」
 先程より強めにそこを擦ると、強すぎる快感にカイジの体が暴れだす。
 それを無理矢理押さえ込み、執拗にそこを責め続けると、やがて抵抗していたカイジの体からくったりと力が抜けた。

 しげるはもう一本指を足し挿れ、中を広げるようにぐるぐると掻き回す。
「あ、あう、う……」
 未知の快楽に訳がわからなくなって、カイジは啜り泣いていた。
 気持ちよすぎて苦しい。このままだと本当に気が違ってしまいそうで、恐ろしい。
 汗まみれになりながら全身で喘ぐカイジに、しげるはふっと笑う。
「カイジさんのココ、こんなになってる……」
 するりと手を伸ばし、勃起して先走りの蜜に濡れるカイジのモノに触れる。
「あっ、あっ、やめ……っ!」
「きもちいいんだね……」
 ローションに濡れた掌でぬるぬる扱くと、カイジは耐えられないと訴えるように激しく頭を振った。
 しげるは手を止め、伸び上がってカイジの唇にキスをする。
「カイジさん……挿れて、いい?」
 自分をあれだけ翻弄しておきながら、しげるは熱に浮かされたような顔でカイジを見詰めている。

 その表情に多少落ち着きを取り戻したカイジは、頷く代わりに自分からしげるに口づけた。


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