初夜・4(※18禁)


 着ているものをすべて取り去ると、しげるはカイジの唇を人指し指でなぞる。
「カイジさん、今度は、口でしてほしい」
「! ぅ、ん……」
 そのまま唇を割り、指を口内に突っ込んで、なにか言いかけたカイジの言葉を封じる。
 熱くぬめる舌を思うさま指でなぶり、フェラチオを模すように指を抜き挿しすれば、カイジの顔が泣きそうに歪む。
「オレも、カイジさんに同じことしてあげるから。ね、いいでしょ」
 口内をぐるりと掻き回して問うと、カイジは少し躊躇ったのち、こくりと頷く。
「ふふ……」
 しげるは笑って指を引き抜き、カイジの唾液にまみれた人指し指を自分の口に入れる。
 味わうように舌を這わせて吸い上げ、ちゅぽ……と音を立てて引き抜くと、カイジがごくりと唾を飲み込んだ。
 その様子に笑い、しげるはベッドに仰向けに寝転がる。
「ほら、カイジさん、早く」
 カイジはしばらく唸っていたが、覚悟を決めるように唇を引き結ぶ。
 しげるの体の横に移動し、体を屈めて猛ったそれに恐る恐る唇を寄せた。

 が。

「ちょっと待って、カイジさん」
 カイジはびくりと動きを止めてしげるを見る。
「な、なんだよ……?」
「その体勢じゃ、カイジさんのしてあげられない。四つん這いになって、オレの顔、跨いでくれなきゃ」
「な……っ!」
 途端、火を噴くほど真っ赤になるカイジに、しげるは楽しそうに言う。
「さっき言ったでしょ。オレも、同じことしてあげるって」
「あ……ううっ……、」
 カイジは眉を寄せて唇を噛んだ。たしかに、しげるはさっきそんなことを言っていたが――
 まさか、ふたり同時にするのだとは思いもしなかったカイジは、しげるの要求に戸惑いを隠せない。

「……やっぱり、嫌?」
 俄にしげるの表情が曇り、カイジは慌てた。
「いや、嫌じゃねえ! 嫌じゃねえけど……」
「けど……なに?」
「……っ、」

 ああ、クソ!
 恥ずかしくてたまらない、なんて言えた雰囲気ではない。

 カイジはやけくそ気味にしげるの体に逆向きに覆い被さると、下肢をしげるの眼前に突きだした。
「……ほら、こ、これでいいのかよ?」

 乱暴な口調とは裏腹に、羞恥と不安でいっぱいの顔つきでカイジはしげるを伺う。
 そして、目の前に曝されたいきり勃つイチモツ。

 (いい眺め……)

 ご褒美、とでもいうように、しげるはカイジのモノの先端をいきなり口に含んだ。
「あ! あっ、あ、し、しげる……ッ」
 ねっとりとした口内に包み込まれ、カイジはびくびくと腰を震わせる。
「ん……っ、カイジさん、オレのもしてよ……」
 しげるが腰を揺すると、カイジは先走りの滲むしげるのモノの先端に恐る恐る舌を這わせてきた。
「ん……、ん……ク、」
 そのまま互いに口淫に耽る。
 しげるは巧みに緩急をつけてカイジのものを焦らし、高ぶらせ、少しずつ高みへと導いてゆく。
 カイジはしげるに翻弄されつつも、特に嫌悪感も示さず、慣れないフェラチオに懸命になっている。
 しげるがイイところに触れれば、くぐもった甘い声を漏らし、真似するように同じ場所を責めてくる。

 初な恋人に性感帯をひとつひとつ教え込んでいくような優越感に、しげるは目を細める。



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