ナイトプール(※18禁)・6


「こっち向いて、カイジさん」
 言われるがまま、素直にアカギの方へ向き直るカイジ。
 あれだけ乱れていたのが今さら恥ずかしくなってきたのか、きまりの悪そうな顔でうつむいている恋人に、アカギは再度唇を重ねる。
「んっ、ぁ……んんっ……」
 互いの唾液を混ぜ合いながら、アカギは水の浮力を利用してカイジの両足を抱え上げる。
 カイジが慌ててプールの壁に背を押しつけて自身の体を支えると、水の中で露に晒された窄まりから、先ほど中出ししたアカギの精液が溢れ出し、青い水に溶けていく。
 ソコに栓をするかのように、アカギは硬さを取り戻した自身を、再び挿入した。
「あっ! んっ、んっ……」
 カイジの足が小刻みに跳ねる。
 先ほどは余裕がなかったが、多少落ち着きを取り戻したアカギは、ゆっくりと腰を動かす。
 中出しした精液がローションの代わりとなり、滑るようにスムーズな出し挿れが可能になった。
 今度は腰を大きくグラインドさせたり、浅く深く抽送したりと、カイジの悦ぶ動きを探る余裕も出てきた。

 前立腺を突くと、カイジは特に敏感に反応する。
 鈴口で擽るように突いたり、ゴムのように硬い亀頭で押したり、長い竿肌で擦り上げたり。
 陰茎のどの部分で刺激するかによって、カイジはすすり泣きのような細い声をあげたり、むずかる子どものように呻いたり、女のように高い声で鳴いたりと、反応がころころ変わる。
 それが面白くて、ついソコばかりいじめていると、性感帯を絶えず刺激され続けたカイジが泣きながら限界を訴えた。
「い、いくっ……イっちまう……ソコばっか、もう、やめ……ッ」
 きれぎれの懇願を耳にして、アカギは苦笑する。
 こんな児戯のような前立腺への刺激で、自分だけ呆気なくイってしまうのが、泣くほど情けないらしい。
 相変わらず妙なところで矜持を守ろうとする人だな、と半ば呆れつつも、アカギはカイジのそういうところは尊重している。
 赤木しげるが惚れた伊藤開司という男の輝く部分が、チラリと顔を覗かせるからだ。

 アカギは前立腺への悪戯をやめ、互いを絶頂に押し上げていくような、深い抽送に切り換える。
「あっ、い……いい、アカギっ……!」
 あまりの快感にカイジはアカギの背に縋りつき、刀傷の残る肩に強く噛みつく。
 肩に鋭い痛みが走り、アカギは珍しく声をあげて笑った。仕返しのように、一層腰を激しく打ちつける。
 アカギの背に縋りつき、されるがまま揺さぶられるカイジの姿は、ひどく浅ましく淫乱だ。
 カイジの中も、二度目のザーメンをおねだりするかのように、うねる肉穴でアカギの陰茎をこれでもかと絞りあげる。
「あっ……あ、だめ、いく、でるぅっ! アカ、ギ、ッあぁあ……っ!!」
 カイジがひときわ高く叫んだ瞬間を狙い、アカギが肉棒で前立腺をぐりっと押すと、カイジはビクビクッと体を痙攣させながら絶頂した。
 どろりと濃い白濁をプールの中に撒き散らしながら、カイジはオーガズムの快感にとろけきった表情を晒している。
 ぐりぐりと前立腺を押しつぶすたび、カイジのモノは震えながらビュッ、ビュッ、と精を吐き出す。
 そのいやらしい光景に性欲を刺激されたアカギも、イってヒクヒク痙攣しているカイジの中をずぷずぷと容赦なく突きまくり、予告なく二度目の中出しをした。
「あ……あ、ぁ、熱……っ」
 ビュクビュクと注がれるアカギの精液を、カイジはどこかホッとしたような顔で受け入れる。
 ずっとプールの中にいて冷えた体には、熱い迸りが心地よいのかもしれない。

 しばらくの間、ふたりはその体勢で繋がったまま、濃厚なセックスの余韻に浸っていた。
 周囲からは、相変わらず男女の交わる声が聞こえていたが、そんなもの気にならないくらい、満ち足りた空気が漂う。

 ふと、カイジは自分の噛んだアカギの肩に血が滲んでいるのに気がついて、ちょっとだけ申し訳なく思う。
 なんとなく、舌を伸ばして犬のようにペロペロと傷を舐めると、アカギは肩を揺らして笑う。
「……そんなに煽るなよ。また、したくなる……」
「えっ……? ぁ……っ……」
 名残惜しげに腰を揺すり、前立腺を幾度か突かれて、カイジはピクリと背を引き攣らせる。
「あ……んっ、あ、アホ……っ、ぁ、あっ……」
 ちいさく声をあげながら、アカギを罵るカイジ。
 その様子を見て満足したかのように、アカギはゆっくりとカイジの中から自身を引き抜いた。
「う……っ」
 瞬間、二度中出しされた精液がどろりと溢れ出る感触に、カイジは身震いする。
「シャワー、浴びようか。……立てる?」
 言いようもない羞恥に逃げ出したい気持ちになりながらも、こんなふにゃふにゃの状態では到底そんなことは叶わず、カイジは渋々といった風に、差し伸べられたアカギの手を取った。


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