温泉へ行こう(※18禁)・6



「……ほら、こうすれば、中でなにしてるかなんて、バレる心配ないでしょ……」
「はぁあっ……んぅっ……あ、アホっ……」

 ふたりで湯舟に浸かり、胡座をかいたアカギの上に座るようにして、カイジはアカギの男根を受け入れさせられていた。
 つまりは、対面座位。確かに、これなら湯の中でふたりが繋がっていることは、外からひと目見ただけではわからない。
 しかし、体を密着させて抱き合っているので、下半身が湯の中に隠されていることなど、なんの意味もない。
 人に見られたら、それだけでアウトなのである。

 カイジはひどく混乱しているようで、その心情にあわせて中が激しくうねっている。
 加えて、酒に酔っているカイジの腸壁は熱く、アカギは荒い息をつくと、リズミカルに狭い穴を突き上げ始めた。
「あっ! あッ、アカ、やめ、あ、あぅ……」
 ゆさゆさと揺さぶられながら、カイジは必死にアカギの首にかじりつく。
 耳許で垂れ流される嬌声と、男を悦ばせようと蠢く媚肉が齎す快感に、アカギの動きがいっそう激しくなった。
 律動にあわせ、ふたりの周りでちゃぷちゃぷと湯が跳ねる。
「あっ、ゃだ、またソコばっか……はぁっ、あっ……」
 前立腺を亀頭でしつこく責めると、カイジはかぶりを振ってすすり泣くような声で喘ぐ。
 根本から吸い上げるようにきゅうっと締めつけてくるカイジの中に、アカギも限界を迎えた。
「カイジさん、出そう……」
 微かに上がった息でアカギが告げると、カイジはビクッと目を見開いた。
「ぁ、んっ、な、中はやめてくれっ……! あぅっ、お湯、汚しちまう……っ!」
 爛れきった行為に惑溺していながら、湯が汚れるから中に出すなと懇願するカイジに、アカギは嗜虐心を煽られ、獣のように腰を振る。
「あっ! ばか、だめ、だって……あっ、あぁっ……!」
 逃げを打とうとするカイジの腰を強く掴み、アカギはカイジの中に、ドクッ、ドクッ、と精を吐き出した。
 裏切られたようなカイジの顔を見ながら、最奥を突き上げ、最後の一滴まで搾り出す。

 長い射精を終えると、アカギは深く息をつき、カイジに向かって呟いた。
「きもちよかった……」
「ばっ、馬鹿野郎っ……!! どうすんだよっ、湯の中で抜けなくなっちまったじゃねぇか……っ!!」
 快感に息を弾ませながらも、カイジはアカギに喚き立てる。
「べつに……大丈夫だと思うけど……、あんたが、溢れさせさえしなければ」
「アホかっ……!! 無理に決まってんだろっ……!!」
 キッと眦をつり上げるカイジに、アカギは軽く肩を竦める。
「じゃあ、どうするの? ずっと、ここにいる訳にもいかないでしょ」
「〜〜あのなぁっ、元はと言えばお前がっ……!!」
 額に青筋立てて文句を言いかけたカイジだったが、馬耳東風のコイツにそんなことを言っても無駄だと思い直し、怒りを堪えて深呼吸した。
「このまま、あがるぞっ……」
「このまま……って、挿れたまま?」
 それは無理があるのでは、とアカギは思ったが、口に出す暇もなく、カイジは行動に移し始めていた。

 震える足に力を入れ、カイジは体勢を変えようとする。
 しかし、未だ挿入されたままのアカギの男根が、動くたびに角度を変えて腹の中を擦り上げ、カイジは悲鳴のような声を上げては身を捩った。

 そんなカイジの健気なほど必死な姿と、焦らすように与えられる肉棒への刺激が、またしてもアカギを駆り立てる。

 アカギはカイジの腰を掴んで無理やり立ち上がらせると、自分も湯舟に立ち、カイジを後ろから貫いた。
「んあぁっ……!? あっ、あうぅっ……!」
 なにが起こったかわからないといった様子のカイジを、アカギは後ろから抱いて激しく犯す。
 にゅるっ……にゅるっ……
 中出しした精液が潤滑剤になり、アカギのピストンをスムーズにする。
「あッぅ、あっ、あっ、あぁっ……!」
 身も世もなく乱れるカイジは、もはやここが大浴場の内風呂であることなど忘れてしまったようだった。

 欲望の赴くままに恋人の尻穴を貪りながら、アカギは密やかに問いかける。
「ね……カイジさん。温泉と、オレのチンポ、どっちが気持ちいい……?」
 卑猥な質問に、カイジは喉をひくつかせる。
 休む間もなく与えられる刺激に脳味噌をとろかされながらも、カイジは最後の理性で、
「お、温泉……っに、決まってんだろッ……!」
 と吐き捨てた。
 こんなになっているというのに、まだ強情なカイジに、アカギはニヤリと笑う。
「そう。それじゃ……」
「あ……っ?」
 ヌル……と亀頭が抜けそうになるほど腰を引かれ、カイジは思わず不満げな声を漏らしてしまう。
「こんなこともうやめて、ゆっくり湯に浸かろうか……」
「……ッ!!」
 意地の悪い口ぶりに、カイジは涙目になる。
(そんな……っ、こんな中途半端なとこでやめられたら……っ)
 カイジは激しく勃起し、天を仰ぐ自身に目を落とす。

 ぐるぐるする頭の中で、自分のプライドと肉体の快楽を天秤にかけていたカイジだったが、さらにアカギが腰を引いた瞬間、ほぼ無意識のうちに叫んでいた。
「う、嘘っ……! うそだからっ……! あ、アカギの生チンポ……ハメられる方が、きもち、ぃ、いいから……ッ!!」
 泣きべそをかきながら、縋るように自分を振り返るカイジの表情に、アカギはひどく満足げに乾いた唇を舐める。
「いい子だね、カイジさん……」
「ふぁあっ……あっ、あぁぁ……っ!」
 ずぷりと一気に根本まで挿入され、そのまま激しく腰を打ちつけられて、待ち望んだ快楽に、わずかに残ったカイジの理性も焼き切れてしまう。
「あーーっ、あ、あっ、きもち、い、アカ、い、いいっ……!」
 ズンズンと無遠慮に責め立ててくるアカギの怒張にあわせ、いつの間にかカイジも腰を揺らめかせていた。
 勃起したカイジのモノの先端から、ぴゅくぴゅくと淫らな液が飛び散る。

「あっ、いくっ、でるっ、アカギぃっ……!!」
「っ、カイジさん……っ」
 ぐりっ、と最奥を突かれ、カイジは勢いよく精液を撒き散らした。
 びゅる、びゅるるっと放出された白濁は放物線を描き、波打つ湯面に落ちる。
 生き物のように蠕動する腸壁に自身をもみくちゃにされ、アカギもたまらずカイジの中に吐精した。
「あっ……あぁうっ……」
 もはや中出しの刺激にすら感じて、カイジは表情をとろけさせている。


 ふたりはしばらくの間、湯の中に突っ立ったまま、強い快感の余韻の中で荒い息を整えていた。
 繋がったままの結合部からは、アカギが吐き出した二回分の精液がゆっくりと溢れ出し、カイジの内股を伝い落ちていくのだった。



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