誘う(※18禁)・3

 自らも裸になり、ごわついたシーツの上に横たわりながら、アカギはカイジに呼びかける。
「ほら、カイジさん」
 笑みを含んだ声に唸りながらも、カイジはのろのろと動き、四つん這いになってアカギの顔を跨いだ。
 目の前に晒されたカイジ自身は、先端に透明な露を結んでいる。
 重力に従って今にも垂れ落ちそうなそれを眺めていると、羞恥のためか、カイジが体をぶるりと震わせた。

 アカギはフッと笑うと、宥めるように内腿を掌で撫でつつ、期待にぴくぴく揺れるカイジ自身に舌を押し当てた。
「あっ! はぁ……っ」
 歓喜の声を上げ、感じ入るカイジ。
 ねっとりと苦い先走りを飲み下し、アカギは亀頭を口に含んで唾液を絡める。
「あ、ぁ……アカギ……っ」
 快感にゾクゾクと背筋を粟立たせつつも、カイジはアカギを真似るようにして、目の前の勃起をぱくりと咥えた。

「ん……っ、んん……、」
 鼻にかかった声を上げながらのフェラチオに、ほどなくアカギの先端からも先走りが漏れ出し、その味に興奮したカイジの動きは徐々に大胆さを増していく。

 口いっぱいに唾液を溜め、じゅるじゅると音をたてて竿を吸い上げる。
 怒張を含むのに顎が疲れてきたら、根本を手で扱きながら、亀頭と竿の繋ぎ目を猫のように舐める。

 カイジの口淫は、まるで大切な道具を扱うかのようだった。
 いくら動きが激しさを増しても、決して雑になることがなく、労りの滲むそのフェラチオは気持ちがいいけれども、同時にほんのすこしのもどかしさをアカギに与える。

 アカギはカイジの陰茎を吸いながら、手をそっと伸ばして尻の割れ目をなぞった。
「ッ……!!」
 突然の刺激にカイジはビクッと仰け反り、アカギのモノから口を離してしまう。
 だがそれを咎めることなく、アカギはカイジの窄まりを人指し指でつつき、ソコが既にやわらかくなっているのを確認すると、一気に第二関節まで突き入れた。
「ア、あっ! あ、ううっ……!」
 高く嬌声を上げ、カイジはアカギを振り返る。
 自然に濡れるはずのないカイジのソコには潤滑ゼリーが満たされ、まるで愛液のようにアカギの指に纏わりついてきた。

 アカギはニヤリと笑い、カイジ自身から唇を離す。
「ちゃんと、自分で解しておいてくれたんだ?」
「っく……あっ、はあっ……」
 探るように後ろを掻き回しながら言われ、カイジは羞恥と快感に肌を火照らせる。
「後ろ弄るの、気持ちよかった?」
「ひぁっ、あっ、ああっ……!」
 指先でやさしく前立腺を撫でながら問われ、身も世もなく喘ぎながらも、カイジは首を横に振る。
 アカギは細い眉を上げた。
「……よくなかったの?」
 意外そうに尋ねられ、カイジは息を乱しつつ、きれぎれに答える。
「お前、っ、の、指のが、ずっと、いい……」
 今にも消え入りそうな声。
 わずかに沈黙したあと、アカギは重ねて問いかける。
「じゃあ……どうして、自分でしたの?」
 カイジは口籠ったが、はち切れんばかりに育った陰茎の裏筋を尖らせた舌でなぞられ、二本揃えた指で中を抉られて、呆気なく陥落してしまう。
「はや、く……挿れ、……欲しかっ、たから……」
 ビクビクと腰を戦慄かせながらも、カイジはなんとかそう言い切った。

「……」
 あまりにも素直すぎる言葉に、アカギは珍しく固まってしまう。
 無言の時間に耐え兼ねたかのように、カイジはアカギのモノへとしゃぶりついた。

 あまりの恥ずかしさに自暴自棄になったかのように、あるいはアカギに八つ当たりするかのように、先ほどまでとは打って変わって、激しく責めたてるカイジ。
 喉の奥を窄めて強く吸われ、いきなりの強い性感にアカギは眉を寄せて呻き、苦笑する。
「オレも、はやく、挿れたくなっちまった……」
 太腿を撫でながらねだるようにアカギが言えば、カイジは恨めしそうな顔をしながらも、掠れた声に余裕のなさを感じ取って、ようやく口淫をやめた。




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