revenge(※18禁)・5


 長く続いた吐精が終わると、ヒクヒクと蠢きながら勢いを失っていくカイジのモノの先端をちゅっと吸い上げ、赤木は体を起こす。

 汗に濡れた裸の胸を激しく上下させ、虚ろにとろけきった瞳でぼんやりしているカイジを見下ろしながら、赤木は喉を鳴らしてカイジの出したものを飲み下していく。
 白い喉の隆起が動き、その中を己の白濁が滑り下りていく様をまざまざと想起させられ、カイジの熟れた頬にいっそう赤みがさした。

 透明な液で濡れ光る唇を猫のように舐め、赤木はカイジの顔をじっと見て、独り言のようにボソリと言った。

「……あぁ、これはもう、ダメだな……」
「え……っ?」

 呟きざま、しどけなく投げ出された体を仰向けにさせ、力の抜けた足からジーンズと下履きを脱がせて大きく抱え上げると、赤く潤んだカイジの目が大きく見開かれる。
「あ、赤木さ……ん?」
「ん? どうした?」
 暢気そうな返事とともに、よく解された窄まりに亀頭をちゅくりと押し当てられ、カイジは愕然とした表情で赤木を見上げた。
「な、なんで……っ? だって今日は、オレが……っ!」
 顔色を変え、軽くパニックになっているカイジに、赤木は淡々と言い放つ。
「だってお前……そんな状態じゃもう、俺を抱くことなんざ、出来やしねえだろうが」
 カイジはうっと言葉に詰まったが、目をつり上げて強気に言い返した。
「でっ……できますっ……!!」
「嘘つけ。ココ、こんなに物欲しげにヒクつかせてる癖に」
「ひ……っ!!」
 怒張の先端で窄まりをつつかれ、カイジは鋭く息を飲む。
「いっ……嫌ですっ……! やめて下さいっ……!!」
 必死に自分の体を押し退けようとしながら、泣きそうな顔で制止するカイジに、赤木は非情な笑みを浮かべる。

 バタバタと暴れる足を押さえつけながら、ズッ……と亀頭を捩じ込むと、カイジは涙目になって身を捩った。
「あぁ……っ、いや、だぁ……っ!」
 足を抱え込んで逃げを打とうとするのを許さず、ずっ、ずっ、と浅いところでピストンしながら亀頭を馴染ませ、ゆっくりと挿入を深くしていくと、カイジはたまらないといった風に体をくねらせる。
「あっん……いや……あっ……いやだ、っ……!」
「ココ、ガチガチにおっ勃てといて、なにがイヤなんだよ……」
「ひぅ……っ!」
 呆れた声とともに、ぴくぴくと震えながら鎌首を擡げつつある陰茎を指で弾かれ、カイジはぎゅっと目を瞑って身を竦めた。

 腰が尻に密着するほど深くまで挿入すると、赤木はカイジの顔を覗き込んで言った。
「……いいか? 動くぞ?」
「だっ、ダメっ……っあぁぁ……!」
 容赦なく律動を開始され、カイジの口から悲壮な声が上がる。
「あっ、あっ、だめ、あかぎさ、もう、あぁ……っ!」
「だから、なにがダメなんだって……」
 ギチギチと締め上げてくる肉壁を割り開くように突きながら赤木が問うと、カイジはぎゅうっとシーツを掴みながら答える。
「あ、あぁっ、あっ、だめですっ、きょ……は、おれが、がんばるんです……っ!」
 きれぎれに訴え、快感に潤んだ目で恨めしそうに見上げてくるカイジにぱちぱちと瞬きしたあと、赤木はふっと笑った。
「頑張るのは、また次の機会にしな。今日はおとなしく、俺に抱かれとけ」
「あっ、あかぎさ、んんっ……!!」
 腰を大きく使って中を穿てば、カイジの表情はあっという間に甘くとろけてしまう。

 ねっとりと吸い付くような腸壁の密着感を愉しみながら、気まぐれに赤木がイイところを刺激してやると、カイジは髪を振り乱して身悶える。
「あっ、あーーっ、い、いいっ……なか、ヤバいっ……!」
『気持ちいいか?』なんて赤木が聞くまでもなく、自ら快感を吐露しながらひたすら喘ぐカイジ。
 いつの間にかその腰は赤木の動きにあわせて揺らめき、能動的に快楽を貪ろうとしている。
 必死に制止を訴えていたさっきまでの様子はどこへやら、一旦スイッチが入ってしまうとどこまでも淫乱に堕ちてしまう恋人のいやらしい姿に、赤木は目を細める。

「お前は、ココも好きだろ……?」
 あられもなく乱れる体の上にのしかかり、胸の突起を吸いながらもう片方を指で転がすと、カイジは喉を反らしながらなんども頷いた。
「あっ、んっ! あっ、すき、すきです……ッ! あかぎさ、ああ、あっ……!!」
 ほとんど泣きじゃくりながら大きく身を捩り、後ろをぎゅうぎゅうと締め付けてくるカイジに、赤木は笑う。
「はは……俺を縊り殺す気かよ、お前」
 揶揄する言葉も、もはやカイジの耳には届いていないようで、返ってくるのは意味を成さない嬌声ばかりである。

 カイジに密着している赤木の腹の下で、痛々しいほど勃起したカイジ自身が、いやらしい液をとろとろと溢れさせている。
 その濡れた感触を肌に感じ、カイジの限界が近いことを悟った赤木は、スパートをかけるように激しく腰を打ち付け始めた。
 ぐちゅっ……ぐちゅっ……と粘着質な音が、ふたりの鼓膜を揺さぶる。
「はっ、あっ、い、いいっ、あかぎ、さんっ、お、オレ……っ!」
「俺も、気持ちいいぜ……? カイジ……」
 激しい律動に揺れる赤木の声を聞き、カイジは黒い瞳を嬉しそうにとろけさせる。
 肌のぶつかり合う乾いた音が部屋中に響き渡り、カイジが汗にまみれた全身をヒクリと大きく引きつらせた瞬間、赤木はカイジの唇を塞いだ。
「んん、んーーッ……!!」
 白い腹に二度目の精を撒き散らしながら絶頂するカイジの、開きっぱなしの口から上がる啜り泣きのような甘い声を、食らい尽くすかのように赤木は深くカイジに口付ける。
 いやらしく絡んでくる舌を吸いながら、キツく蠕動する狭い孔の奥に、赤木もまた思いきり精を放った。
「ふぁ……んッ、はぁ……っ」
 ドクドクと脈打ちながら腹の中にあたたかいものが出される感覚に、たまらなく感じてカイジは断続的に激しく射精する。

「ん……カイジ……」
「ぁ、ん……っ、んぅ……っ」
 激しい絶頂が過ぎ去ったあとも、その余韻を味わうかのように、しばらくの間ふたりは体を絡めたまま、互いの舌をぴちゃぴちゃと吸い合っていた。



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