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「華を織る」
05

「おはよう亜紀。朝御飯が出来たよ」
「あ、はーいっ」


 朧気に掴みかけた記憶は、しかし、寮母の扉越の声にあっさりと霧散してしまう。
 仕方ない、と軽く肩をすくめた後、彼は記憶を探るのを諦め、朝食の良い匂いの漂う食堂へと足早に向かった。





 窓の外では。
 いつもと変わらない穏やかな一日が、始まろうとしていた。



<序章 了>

→あとがき




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あきゅろす。
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