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「華を織る」
08




「‥‥何処なんだ、此処は」
 改めて疑問を口にしながら、亜紀はじっと扉のある方向を見詰める。
 「報告してくる」と兵士は言っていた。ならば近いうちに誰かがこの部屋へ来るに違いない。自分を此処へ連れて来る様に画策した者、もしくはその近しい者が。
 ならば問い質さなければ。何故自分が連れて来られたのか、自分に何をさせたいのか、その目的は何なのか。



――『あの織子と同じ様な力が、ね』



「‥‥」
 思い出したばかりの父の言葉を反芻しながら、亜紀は意を決した様に拳を強く握りしめた。



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あきゅろす。
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