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「華を織る」
03



 そうなんだ。
 とてもとても大事な用事なんだ。
 とてもとても大事な人を、取り戻さなければいけないんだ。


「後の事は俺達で何とかするから」
「西風も今のところ大人しいしな」
「‥‥悪い。本当に申し訳ないが、宜しく頼む」
 任せておけと微笑む二人に対し、改めて桜木はもう一度頭を下げた。
「‥‥」
 そんな三人を眺めながら、途中で何度か言い掛けるも結局最後まで口を開かなかった蒼川は、独り静かに何やら考え込んでいる――




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