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「華を織る」
06


 その様子に尚も畳み掛けようとした桜木だったが、その瞬間、はっと木立の方へと視線を向けた。
「誰だっ!」
 沢渡もほぼ同時に顔を上げると投刃を構え、宮古は弓を引き絞る。
 他の剣士達も素早く臨戦態勢を取り、たちまち周囲は張り詰めた緊張感に支配されてゆく。




「――ああ、見つかってしまいましたか」




 やがて隠れ切れないと悟ったらしい、木立の間から二人の人間がゆっくりと姿を現した。





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