愛されたいカラダ1


出会い系援助交際ロイエド









メールで会おうと約束した場所。
ロイは約束通りセントラル駅の時計台の裏でぼんやりと相手が来るのを待っていた。

先日、長い間本気で付き合っていた女に別れを告げられた。
忙しくてあまり相手にできなかったのが要因のようである。
あんなに好きだったのに、急に突き放されたイライラから出会い系のサイトでセックスフレンドを募ったのだ。
別に誘えばのこのこついてくる女はたくさんいるのだが、まったく知らない同士の方が楽だと思った。
だからロイはここにいる。
あまりにも気に入らない女だったら知らない振りをしてその場から逃げようと考えていた。
約束時間の10時の鐘が鳴る、さあどこから彼女は来るだろうか。

「なあ、アンタがロイさんか?」
「は、え…?」

突然後ろから声が聞こえてきてロイは後ろを振り返った。
しかし、そこには女の姿は見えない。
代わりに有名私立校の制服を着崩した男子生徒が立っていた。
少年は中性的な顔を綻ばせて笑うと、ロイの腕に自らの腕を絡ませる。
そしてロイの足先から頭までをじろじろと見て、にかっと笑った。

「ラッキー!イケメンだし軍人とか超かっこいいじゃん!」
「違うだろ!なんで男なんだ!」
「へ?だって俺女役だし、いいじゃん」
「よくな、うおっ!?」

手を強く握られ、風俗街に向かって歩き出されてロイは思い切り彼を引き留めた。
少年はロイを振り返り、悲しそうに笑う。
ロイはその笑顔にはっとした。

(この少年は、訳ありだ)

何か、金がなければならない事情があるのだろうか。
だったらホテルで金だけ渡して帰ろうとロイはあきらめて少年に着いていったのであった。











ロイは風呂上がりの少年に何枚かの札を突きつけて、言い放った。

「金が欲しかったのだろう?くれてやるからもう帰ろう」
「………いら、ない」

少年は明らかに怒ったような表情を見せ、ロイを睨んだ。
ロイはというと、何が不満なんだと呆れたように少年をみる。

「エディ、は偽名か…」
「エドワードだ、偽名じゃない」
「どっちにしろ何があったか知らないが男に抱かれようだなんて何を考えているんだ」
「五月蠅い」

エドワードはぎっとロイを睨みつけると、ばっときていたバスローブを脱ぎ捨てる。
その下に隠された体にロイは息をのんだ。

そこは叩かれたり、引っかかれたりして痣や傷が残っている体があった。
中には所々所有印が刻まれている。

その体をみて絶句しているロイに向かってエドワードは眉を下げて今にも泣きそうな声で叫んだ。

「たまには違う男に抱かれたかったんだよ…!」
「……誰だね、こんなに酷く君を抱くのは」
「親父だよ、母さんが死んでからこんなの毎日だ」

俯いてぽろりと涙を流すエドワードの姿にロイは胸が締め付けられた。
気づかぬうちに手が伸びてエドワードをぎゅっと抱き締める。
そのまま優しくベッドに押し倒した。









続く


あきゅろす。
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