切ない痺れ5


どれくらい時間がたったのだろう。
見上げる空がオレンジ色に染まってきた、そろそろ下校時刻だ。
帰らないといけない、なのに体が妙に重くてだるくて仕方がないのだ。
昨日のことのせいと寝不足が祟ったんだな、不健全・不健康な男子学生だ俺は。

「怒ってるかな」

ぽつり、と呟いてみる。
もちろん無断で部活をサボった俺に対してハルヒは怒っているに違いない。

そしてあんなことをした俺に対して、古泉は。

そこまで考えてやめた、怖くなったからだ勿論。
俺はぎゅうっ、と自分の体を抱きしめて体を小さく丸める。
俺が部活を無断欠席したせいで、今夜古泉はバイトで寝れないかもしれない。
ちょっと前にあまり眠れていなくて、と言っていたのが思い出された。
そんな古泉の姿を知っていて俺は部活も休み、あんなこともしでかして。
俺のせいで古泉が体調を悪くしてしまうのではないか、と思うと申し訳なくて心が痛んだ。

「ごめ、なさい…」

ぎゅ、と制服を手が白くなるまで握りしめる。
ぎりぎりと手のひらに爪が食い込んで痛かったが、古泉の痛みに比べたらましじゃないか、と思った。
俺の胸の痛みなんかよりも、あそこの痛みなんかよりも古泉の方が痛かっただろうに違いない。

考えれば考えるほど嫌われる要素しかなくて、俺はため息をついた。











「何ため息なんかついているんですか」

突然聞き覚えのある、むしろ大好きな声が聞こえてきて俺は体を震わせる。
恐る恐るみあげた先には会いたくて会いたくなくて、声を聞きたくて聞きたくない、彼が立っていた。
俺は咄嗟に逃げようと立ち上がったが、すぐに捕まえられ無理矢理元いた場所に突き飛ばされる。
尻餅をついた俺の前に古泉はしゃがみ込んで、いつものにっこり笑顔を見せた。
そして差し出されたものは。

「昨日忘れてらっしゃいましたよ、返します」

そう言って動けなくなった俺の手首に巻き付けたのは俺のネクタイ。
突然のことで思考がついていかず、俺はただただそれを見ていることしかできない。

「今日の涼宮さんはとてもご機嫌斜めです、いつ閉鎖空間が生み出されるか分からないような状況です」

きゅ、とネクタイで俺の手首を拘束すると、古泉はワイシャツのボタンをはずしていく。
今から何をされるのかがゆっくりと分かってきて俺は身を堅くした。

本当は怖くて怖くて仕方がなくて、体が震えた。
だけど、俺だって古泉に同じことをしたんだと思うと抵抗する気にはなれない。
カタカタと震えながら古泉の様子を見ていると古泉は思いついたかのように自らのネクタイをはずして。

「昨日の僕の気持ちになってみてください」

その言葉と共に視界が真っ暗になる、何も見えない。
どのような状況なのか全く分からなくて不安で、俺は見えもしないのにあたりをキョロキョロ見渡した。
と、いきなりズボンのジッパーが引き下ろされ、俺は息をのむ。

「や、やめっ…!」
「それを貴方が言うのですか?」

そう言われてはっとした、俺はどうこう言える立場ではないんだ。
もう、絶対に抵抗なんか出来やしない。
俺は震える体をどうにか沈めようと荒い息を吐く。
そんな俺の姿を見て、古泉は笑った。

「どうしたんですか、怖いんですか?」
「ハッ、ハァ、ハ…ッ」
「そうですよね、だって貴方は今から僕にレイプされるんですから」

当然ですね、とまた前にいる男が笑った気配がする。
取り出されたペニスをぎゅっ、と握って古泉はくにくにと勃起を促した。
情けないことに俺のソコは恐怖で縮こまることなく、少しずつ大きくなっていく。
くちゅ、と濡れた音がしてたまらなくいやらしい気持ちになった。

「はっ、あ、あっ!」
「気持ちいいんですか?」
「う、うーぅーっ!」

気持ちいいんですか、なんて聞かれて急激に恥ずかしくなって俺は唇を噛みしめる。
あまりの羞恥と恐怖とで涙がボロボロ溢れ、ネクタイの色を濃く染めた。
それでも吸収しきれなかった涙が頬を伝って流れ、顎のラインを伝う。
涙がポロッ、と落ちて縛られた手の甲に落ちた、目で確認することは出来ないが。

「もうこんなになってますよ、イきそうでしょう?」
「う、う…?」

俺がもう限界に近いのに気づいているにも関わらず、古泉は手を離しやがった。
ここまでしたならもうイかせて欲しいのに。
物欲しげな声が出てしまって、俺は頬を赤らめる。
しかし、すぐに俺は真っ青になった、未だ傷が癒えていないアナルに指をねじ込まれたからだ。

「あぐっ、あ゛、ハッ、ハァッ!」
「痛い?」

そう聞かれて俺はガクガクと震えながら首を縦に振る。
痛い、痛くてたまらない。
昨日は古泉を感じたい一心で、何も考えずに腰を振り続けていたから自分からやめようだなんて思いはしなかった。
しかし、思った以上にソコは傷ついていたのだろう、体の中心から引き裂かれそうな痛み。

「ひっ、ひぃっ!う、ア゛!」
「痛いですね、昨日トイレに投げ捨てられたトイレットペーパーを見ましたが血だらけでしたし」
「痛い、いた、あ゛!」

太股が気持ち悪いくらい痙攣して、ペニスが萎えていくのを感じる。
開けっ放しの口からは唾液が流れて鎖骨を伝った。
俺がこんなに痛がって、泣いて、震えていても古泉はやめるどころか奥まで指を押し込んだ。
ぐいぐいと無理矢理中を押し開くと、2本目、3本目と指が増えていく。
もう声も出なくて俺はぐったりと壁に体を預け、だらしなく足を広げてこの行為が終わるのを待っていた。







続く


あきゅろす。
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