大切?


今日はのどが痛いから、やめてほしいと何度も言うのに、コイツは絶対にやめてくれない。
こんなのどが痛い状態で大きな声を出したら、明日はきっと声がでないだろう。

「リボーン、やめ、て!」
「うるせぇ、俺はしたいときにやるんだよ」

そう言って衣類をすべて引き脱がされて、裸に剥かれた。
信じられなくて涙がこぼれる。


きっと俺なんて大事じゃないんだ


快楽に流される頭の隅でそう思った。







情事後気を失った俺が、ようやく目覚めた頃にはすでにリボーンの姿はない。
そのかわり。

「…あ……」

ベッドのサイドテーブルにちょこんののっかっているポット。
ドキドキしながら横に置いてあったマグカップに注ぐ。

「ホットレモンだ…」

鼻をかすめる甘酸っぱい香り。
胸いっぱいに吸い込んだ。




少しは大切に、思ってくれているあなたが、貴方が大好き。






end


あきゅろす。
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