ローテローゼ4
俺の膝は見事に古泉の腹にヒットしたようで、古泉は苦しそうにせき込む。
縛られた手をがたがた動かして、どうにかほどけないかと格闘していた。
しかし、すぐに復活した古泉に首元を掴まれて俺は体を強ばらせる。
「本当に手が掛かりますね」
でも、こうされたらもうどうにもならないでしょう?と奴は怪しげな二つ目の箱から細い、筒状の何かを取り出した。
まったくもってなんだか分からないその物体に俺は眉を寄せる。
古泉はニヤリと笑うと、俺の乳首にその筒を押しつけた。
「体から素直にしてあげます」
───パスン
軽い音がして、何かがチクリと刺さる感触がする。
何をされたのか不安で目を泳がせていると、いきなり変化は訪れた。
体が燃えるように熱くなり、むずむずと全身が疼きだす。
「あ、あぁあああ!?」
「効いてきました?さすが即効性の媚薬ですね」
古泉のとんでもない発言に俺はただただ、これからどうされるのだろうと頭がパニックになる。
しかし、体は言うことを聞いてくれずにローターでの刺激を受け続けていたペニスは軽く達した。
荒い呼吸といやらしい喘ぎ声しか発さなくなった俺を見て薄く微笑んでいる古泉は、やっとローターを外してくれる。
ほっとしたのも束の間、今まで自分でも触れたことがないような場所に指が挿入されたことに驚いて、俺は悲鳴じみた声を上げざるを得ない。
それほどまでに、ソコへの刺激は俺を恐怖の底へ突き落とした。
「やだぁ!こわ、怖い!」
「大丈夫、気持ちいいだけです」
ぐりゅぐりゅと何かを探るように古泉の指は動き続ける。
体中をがちがちに緊張させた俺はそれに耐えるしか術がなかった、はずだったのだが。
古泉がある一カ所を抉りあげたのをきっかけに、俺は耐えることさえもできなくなった。
それほどにまで激しく感じてしまったのだ、その場所に。
「ヒィッ!?ひゃああぁぁあ!そこ、ソコォ…!」
「ここが良いんですか?」
「よくな、良くないからやめろ!うぁ、ふうぅう…!」
ぐぐっ、と気持ちいい所を押し上げられて俺は我慢できずにはしたない声をあげてしまう。
そうなったらもう止められなくて、腰をびくつかせて喘ぐことしかできない。
涙で霞んだ視界の先で、古泉のどこか悲しそうな笑顔が見えた。
なぜだ、悲しくなるのは俺だろう?
「こ、いずみ…」
「二本目入れますよ」
「えっ、うそ…ひんっ!」
狭い穴を押し広げて二本目の指が挿入されてきて、俺はぎゅっと目をつむる。
目尻にたまっていた滴がポロリとこぼれ落ちた。
先ほどのような探るような動きではなく、激しくぐちゅぐちゅと中をかき回される快感を受け入れるしかなくて、俺はペニスに熱が集まるのを感じていた。
もうイきそうで、腰を揺する。
後ろだけじゃなくて前もさわってほしい。
なのに、さっき激しく感じてしまった場所を思いっきり引っかかれて俺は悲鳴を上げた。
「イ、くぅぅう!」
「ダメですよ、イかせません」
きゅ、と根元を戒められて俺は熱をせき止められたことに咽び泣いた。
体が熱くて、イきたくてたまらないのに理性が邪魔をする。
古泉に懇願なんかしたくない。
それでも、後ろへの刺激は止むことなく俺を追いつめた。
とうとう俺は言いたくもない台詞を吐かなければならなくなる。
「イ、かせろよ…!」
「イかせて下さい、でしょう?」
にっこり笑って訂正されて、俺は悔しさから涙を流しながら懇願した。
「イかせて、くださ…ア、アァア!」
「スゴい、初めてなのに後ろでイけましたね」
射精後の余韻でヒクヒクとしていると、大きく足を広げられた。
閉じようだなんて思えない、力が入らないのだ。
古泉の体が広げられた足の間に入り込み、熱い何かがアナルに押しつけられる。
あぁ、今から俺はコイツに突っ込まれるのか
バイバイ、俺の青春
だなんて、ぼんやり考える。
もう、抵抗する気にもならなかった。
目をつむって、自分が痛くないようにと力を抜こうと息を吐く。
しかし、いつまでたっても衝撃は訪れない。
不審に思った俺は、ゆっくりと目を開けようとする。
すると、ポタリと頬に温かい一粒が落ちてきた。
開けた視界の先には目から滴をこぼす古泉の姿があって、俺は驚くことしかできない。
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