ローテローゼ2


古泉の台詞にうんざりとした俺は、コイツと話していてもなんの発展にもならないと思い、どうにか自力で戒めを解こうと手首を動かし始めた。
必死な俺の様子を見て古泉は笑っているが、俺は面白くも何ともない。
むしろ危険すぎるこの男から逃れられたらそれでいい、このままだった何をされるかわかったもんじゃないぞ。

「そんなムキにならないでください、僕は貴方に気持ちを伝えたかっただけです」

その気持ちってのがな、俺にとっては重すぎなんだ。
そんな気持ち、お前を見てキャーキャー言ってるかわい子ちゃんにあげてしまえ。
きっと卒倒して喜ぶに違いない、喜ばれるほうがお前も嬉しかろう。

「いえ、貴方に聞いていただく方が何倍も嬉しいですよ」
「…マジか」
「マジです」

にっこり笑ってさらりと言ってのける古泉にがっくりとしていると、俺は不意に意識がぼんわりとし始めた。
なんだかよく分からないが、頭の中に霧がかかったみたいになってはっきりしない。
様子がおかしくなった俺に気づいたのか、古泉はゆっくりと俺の手首の戒めを解き始めた。
シュルリと紐が取れると、古泉は俺にバスタブからでてもいいと言う。
ふらつく体で上半身を浮かせると、そこにあろうことか腕を滑り込ませて軽々と俺の体を持ち上げた。
あー俗に言うお姫様だっこだ、なんてのんきに考えながら俺は一度バスタイルの上におろされる。
そして、足の戒めをするりと取ってくれた。

「このままでは気持ち悪いでしょう、脱がせてあげます」
「え、待て…それは!」

やめろっ!と体を押し返そうとするが古泉の胸板をトン、と軽く叩いただけで全く力が入らなかった。
暴れることもできず、されるがままで、俺は古泉のシャツを握りしめて目を瞑り、震えることしかできない。
あっさりと上半身は裸に剥かれてしまい、俺は恐々と目を開けてみる。
そこには心底楽しげな古泉の顔があったので、ムカつくから他に目を向けた。
俯いて自分の体を見てみると、火照ってうっすらピンク色に色づいている。
あれか、のぼせたのか俺!?
しかし、のぼせただけでこんなにふらふらするもんか、普通。

「貴方はのぼせただけではなく、バラの匂いに酔っているんです」

へーそうですか、そりゃ面倒なこった。
つまり俺は脱出不可能なんだな、そうなんだな!?
俺が頭の中でぐるぐるといろいろなことを考えていると、下の方でカチャカチャと音がした。
あぁ、ベルトが外されているんだなとぼんわりした頭の中で思う、目を向けるだなんて面倒くさい。
されるがままに脱力した俺に、また睡魔が訪れる。
ダメだ、今寝たら次起きたときに泣いてしまうような事になってるかもしれないんだぞ!?
必死になって頭を振ってみたり瞬きしてみたりするが、睡魔はどこにも行ってくれず、俺はぐにゃりと歪む視界の向こうにある妖しげな笑みに見つめられながら意識を失った。






続く







ちなみにこれ、普通エンドバージョンと鬼畜エンドバージョン書きたい。
特に古キョンで鬼畜とか自分で書いてどうなるんだろうかとニラニラする!!!!
鬼畜な古泉に泣かされるキョンとか…
ぶっ…(モチツケ)


あきゅろす。
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