午前零時宣戦布告サンプル1
「あ、ぁ!も、もう―――!」
 我慢できない、と彼は呟くと漸く指を引き抜いた。どろり、とローションだか腸液だか分からない液体が糸を引く。
 ふらふらの彼は手探りで先ほどの玩具を手に取ると、床に零れることも構わずにおもむろにローションをそれにかける。十分すぎるほどに濡れたそれを目を細めて見つめた彼は、うつ伏せになってお尻を高く上げるとアナルにあてがった。
 ちゅ、ちゅっと何度か出し入れしてからぐぬぬ、と押し込まれた玩具のくねったサオだけが彼のお尻から伸びている。あまり大きな玩具ではなかったのに、これが彼にとって一番気持ちのいい玩具なのかと思えば多少不思議であった。
 しかし、これがものすごい効果を発することを僕は数分後に知ることとなる。
 彼ははぁ、と深呼吸をして気持ちを落ち着けてから、四つんばいのまま僕の顔を見上げた。僕はどき、としてしまうが平静を装う。
「どうしましたか」
「幕僚総長が、オカズなんです」
 ひくん、と彼は体を震わせてから言う。次第に彼の眉は下がってきて、きゅうっと唇を噛み締めるようになってきた。玩具を出し入れせず、しかもどこかにスイッチがあって中で動いている様子でもない。
 何が起こっているのだろうかと思った時、いきなり彼があ、と高い声を上げた。腰がびくん、と跳ね上がって太ももがぶるぶると震え始める。
「どう、したんですか」
「い、い―――!気持ち、いい、です……!」
「何でそんなのが気持ち良いんですか」
 ひい、と彼は息を呑んで僕を見上げると、空ろな目をしてとんでもない訴えをしてきた。
「お、れを罵ってくださ、あ、変態って、言って……!」
「………はい?」
「お願い、総長!お願い、おねがい……!」
 口の端から涎を垂れ流して顔を真っ赤にした彼は何度も懇願してきて、戸惑いながらも僕は思い切り冷たい声で彼が望んだ言葉を与えてやった。
 途端、彼はびくっと跳ね上がって声にならない嬌声を上げる。射精をしている様子はないのだが、絶頂に達しているような。
 体からはどっと汗が噴出して彼の額を濡らし、顎のラインを伝って落ちていく。ぴく、ぴくっと痙攣した彼は射精している時よりも凄い絶頂に達しているのだろうなと、僕はなんとなく感じていた。
 ほら、俗にいうドライオーガズム。あんなの都市伝説だと思っていたが、実際出来るものなのか。
「そんなに、気持ちい?」
「あ……ぁ、ぁ……っ!」
「乳首、立ってますよ」
 彼が反り返っているため、胸にひっそりと存在している乳首が真っ赤に熟れている。食べたくなるくらい美味しそうですね、と言えば彼は消えそうな声でたべて、と唸った。
「どうしましょうかねぇ……」
「たべ、なくてもい、ぁ……いぁあ!ひ、っぱ、て……!」
 そうですか、と言った僕は彼の前にしゃがみ込むと完全に出来上がってしまっている彼の顔を覗き込んだ。快楽でぐずぐずで、みっともないけれどいやらしい顔。
 ああ、もっと可愛いところを見たいな、だなんてぼんやり思いながら僕は彼の両乳首に手を伸ばすときゅっと摘んで、そのまま引っ張った。びくっと彼が震えて、盛大に嬌声が漏れる。



あきゅろす。
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