あなたの手を取って6
慌てた彼は逃げ出そうと必死にもがいているのだが、逃がすつもりの無い僕は彼の肩をつかんうつ伏せになるよう押しつけると、後ろから覆いかぶさってベルトに手をかける。

「いやだ、いや……!」
「嘘、お礼で僕にこれ、くれるはずだったんじゃないんですか?」
「いや、違う、こんなんじゃなくて、あ、あぁあ!」

 下着の中に手を忍び込ませるとぎゅ、と強めに掴んでみた。
そうすればいきなり襲い来た痛みに彼は大きな声を上げて仰け反る。
ぴく、とペニスが手のひらの中で大きくなったのが分かった。
 痛みでじんじんと痺れているであろうその場所を今度は優しく撫でさする。
そうすれば段々気持ちが良くなって来たのだろうか、そこは完全に勃起して先端に透明の透明の雫を滲ませ始めた。

「お仕置きなのに気持ちよくなって……」
「や、ふあ、あ、ぁ、やぁあ……!」

 ぱたた、下着の中で欲望が弾ける。
あまりにも早い射精に、僕は口元を歪ませた。

「早いですね?久しぶりだった?」
「そんなこと、聞かないで下さい……!ひ!んああ!」

 どろどろになった先端をまた、人差し指でつつき始めると、射精したばかりで敏感になった先端が痛いと言って彼は泣き始めた。
痛くしないとお仕置きにならないでしょう?と言えば、彼はそれきり黙ってしまう。
 裏筋を爪先で引っかきながら陰嚢を揉みしだけば、それは感じすぎるからやめてくれと訴えられた。
それでもやめない僕はある程度彼のペニスを苛めた後、今度はアナルに指を這わす。
 じらす様に皺を一本ずつ伸ばすように触れた後、ゆっくりとアナルに指を埋めていけば、想像以上にきつくて指がなかなか埋まらない。
 まるでバージンのようにきついそこに無理矢理指をねじ込むと、かき回すように触れてやる。

「い、う、ぅ、んうぅ……」

 苦しそうな声しか彼の口からは紡ぎ出されてこず、僕としては楽しくない状況だ。
おかしいな、アナルセックスに慣れていないのだろうか。

「ここ、感じないんですか?」
「や、だぁ……気持ち、悪い……!」

 不思議だ、自らゲイだと公言した彼なのに、アナルセックスには慣れていない様子。
彼がタチだったという可能性はなさそうだし、となれば本当にアナルがバージンである可能性も出てきた。
 僕は彼の耳元で、もしかして初めて?と呟いてやる。
そうすれば彼はすぐに首を上下に振ってきて、なるほど、と思う。
初めてであんな誘い方をしてくるとは、酒が入ると怖いな。

「初めてでひどくはされたくないでしょう?ほら、謝って……」
「や、やだぁ……」
「強情な人だなぁ、ひどくしちゃいますよ?」

 ちょっと脅すつもりで、彼のアナルに指を無理矢理ねじ込む。
ぐりゅん、と中が擦れた瞬間に彼は大きな声をあげて、体を強張らせた。
声は艶を帯びていて痛みを感じているわけではなく、あきらかに感じている様子だ。
 そんなにいいところを突き上げてしまったのだろうかと、僕は何度かその場所を擦り上げる。
そうすれば彼はそこは嫌だ、と言って泣きながら感じた。

「そ、こぉ……!やだ、やだやだぁ―――!」
「だめです、やめません」
「気持ち、良すぎて変に、な、あ、ぁあ!」

 彼は泣き喚いてぐちゃぐちゃの顔で僕を振り返ると助けて、と助けを乞うた。
ひどいことをする、と言ったが、気持ちよすぎて彼にとっては苦痛になっているようだ。
 助けて欲しいときはなんと言ったらよかったか、彼は知っている。
だから、僕からは敢えて何も言わずに、乱れ狂う彼を楽しむことにした。

「ひぁあ、あ、………!ん、ぅあぁ!」

 びくん、と彼の体が大きく跳ね上がる。
シーツに半透明の液体がぽたぽたと滴り落ちていて、彼の限界が近いことを僕に教えた。
 初めてアナルを弄られて、そこだけで達しようとしている彼に口元が緩む。
なんて可愛いんだろう。
 ずっと揺れ動いている滑らかなお尻を撫で回しながら、彼の中をかき回す指を三本に増やして激しく動かす。
熱く蕩けたアナルはそれに嬉しそうに絡み付いて、何度も締め付けてきた。

「気持ちいいんでしょう?お尻の穴でこんなに感じて、もうイきそうなんて」

 変態なお父さんですね、と耳の中に直接吹き込むように言ってやれば、彼は泣きながらもう許してと叫んだ。

「ご、ごめんなさい……!」

 ついに彼が謝罪の言葉を漏らす。
この行為をやめて欲しいがための謝罪であって、本当に息子に対して悪いと思っているのだろうか。

「もうあんなこと言わないから、許して下さい―――!」
「本当に反省していますか?」
「してる、してるか、ら……ッ!?」

 強く奥を抉った瞬間、彼が仰け反る。
お尻の中が小刻みに痙攣していて、もうイきそうなのが分かった僕は、彼への刺激を止めずにそのまま中を刺激し続けた。




続く


あきゅろす。
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