やるせない性2・4
どうしようもなく緩んでしまったアナルにまた一本、指が捻じ込まれる。そのまま動かし始めようとした彼を一度止めると、俺はにやりと笑ってこういった。
「もっと入るから、一気に入れちゃっていいぜ?」
「は、い?」
「俺のココ、凄いよ?」
 君の腕一本くらいなら入っちゃうかも?と言えば、彼は酷く興奮した顔をした。ああ、そんなに興奮して恥ずかしい顔しちゃって。
 そんな顔を見せられたら俺だってたまらなくて、中に入っている指をきゅうっと締め付けていた。それに気付いた彼はぺろりと上唇を舐める。凄く、いやらしい動作だった。
「腕、入るか試してみます?」
「…え?」
「試してみましょうか?あなたの体がどれだけはしたなくていやらしいか」
 ぐじゅ、と音を立てて三本目の指が挿入される。彼が本気になるだなんて思っていなかった俺は少し焦った声を出した。
「待てって、本気で入るわけ、な…!」
「だから、試そうって言っているんです」
 ぐ、と四本目が入ってきて俺は苦しげに呻いた。酷い圧迫感だ、まだ痛みは感じないがお腹が苦しくてたまらない。このままされてしまったら息が止まりそうだと思った。
 どうにかやめさせようと思っても苦しくて言葉にならない。ただただ低いうめき声ばかりが喉の奥から搾り出されるように出てくるのみだ。
 そうすれば俺が苦しいばっかりだと気付いた彼が声をかけてきてくれた。ああ、やめてくれるのかも知れない。
「苦しい…?」
「くる、ひい…!やめ、や…!」
「じゃあ、こっちも一緒に弄ってあげますから頑張ってください」
「う、え…?いや、ヒィ!」
 いきなりペニスを思い切り扱き上げられて俺は悲鳴を上げた。一度イったことで敏感になっている先端を扱きあげられて、たまらなく感じてしまった俺はアナルを緩ませる。
 その隙を見計らったように今度は五本目の指がねじ込まれて、俺はまた達してしまっていた。どろどろとした白濁で彼の手を、指を汚す。
 このままじゃ腕まで入ってしまうかも知れない。太いバイブを突っ込まれたことも、何本もバイブを突っ込まれたこともあっても、さすがに腕はない。
「いやだ、お尻壊れる…!壊れ…!」
「もう、入りそうですよ?」
 ほら、と見せ付けられたそこには手のひらの半分くらいまで埋まってしまったアナルがあって。眩暈がした。
「無理、だから…!一樹クン、やめ…!」
「一気に行きますよ?」
「ヒ――!やら、やらああぁあ!」
 ずん、とお腹に響くこの感覚。感じたことの無い圧迫感。
「あ、あ、あ…あぁ、あ…?」
「ふふ、入っちゃいましたよ?凄い、襞がまくれ上がって真っ赤になってます」
 信じられないことに、俺のアナルは彼の腕をずっぽり飲み込んでしまっていた。見開かれた瞳からはぼろぼろと溢れる涙が止まらず、俺は引き攣った喘ぎを上げることしか出来ない。
 中で彼の指がばらばらに動かされて、中を探られる。たまらなくぞわぞわして、俺はあまりの快楽に体をびくびくと痙攣させる。しかも、恐ろしい感覚が下半身を支配しはじめて。
「ふ、うぇ…だ、め…!おひっこぉ…!」
「失禁、しそうなんですか?」
「らめ、出るから動かしちゃ…!」
 俺が嫌がるのを面白がって、彼は俺の中をめちゃくちゃにかき回す。そうされれば迫り来る尿意に逆らえない。
 先端からとぷ、と滲み出したそれを指先で掬った彼は俺の唇にソレを擦り付けて。
「漏らしちゃってください?」
「ヒ、ひゃあぁあ―――!」
 ぱしゃぱしゃ、と音を立てて放出した液体がシーツを汚す。ああ、漏らしてしまったなと頭の片隅で思いながら、俺は彼自身を与えられなかったことに酷く落胆していた。
「一樹、クンが欲しかったのに…」
「あなたの秘密、教えてくれたらしてあげても良いですよ?」
 










ああ、形勢が逆転する。









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