切ない痺れ18




俺は一瞬気持ちいいのも忘れて一時停止した。
どうしようかと目を泳がしていると古泉はちゅ、と俺の唇をとらえる。
困った俺は眉を下げて古泉に「やりたくない」と瞳で訴えた。
しかし、古泉はというとにこりと笑うだけで。
どうやら俺に拒否権はないらしい。
それに、実を言うとすでに余裕などなくて、早くこの手を動かしたくて仕方がなくなっていた。

「あ、うぅ…」
「そう…素直で可愛いです…」

満足したように古泉が柔らかく微笑んだのが見えて、俺は手の動きを早める。

古泉にもっといやらしいところを見て欲しい。
古泉もきっと喜んでくれるはず。

俺はうっすら目を開けて古泉の表情を伺う。

「すごいえっちですね…」
「言うなバカ…!やめっ、あぁあ!」

古泉の言葉に俺が言い返すと、突然古泉は律動を再開した。
あまりにも突然のことで俺は目を見開いて仰け反る。
ペニスを擦っていた手は、そこをぎゅっと握りしめて止まってしまった。

「ほら、手は止めないで…」
「やらぁ…感じ、すぎてぇ…!」
「ほら、こうやって…」

俺がもうだめだと音を上げると、古泉は俺の手の上に自分の手のひらを重ねてきた。
そしてそのまま俺の自慰を手伝うように上下に動かし始める。
俺はその光景を酔ったように見つめることしかできない。
同時に突き上げられればあまりの快楽に溶けてしまいそうになり、思考が停止した。
ぼんやりとした目で情けなくあえぎ声をあげる俺を嬉しそうに見つめながら古泉は俺の手から自らの手をどけたらしい。
らしい、というのはなぜかというと、恥ずかしながら俺は気持ちよすぎて何も覚えていないからだ。
ただただ、突き上げられる快楽とペニスから与えられる快楽に夢中になっていた。

「きも、ちいい…!」
「どこが気持ち良いですか?」
「中と、おちんちんが、擦れ、あぅ!」

ずんっ、と一番良いところを突かれて俺は軽く精をとばした。
古泉はそれを人差し指に掬い取り、舐めながら。

「ココ、イイでしょう?なんて名前か知ってます?」
「知らな、い!」
「前立腺です、ほら…言ってみて?」

そんな言う必要はないだろうに、古泉は執拗にそう迫ってきた。
俺はぼんやりとした意識の中でその言葉はとりあえず卑猥な言葉であることだけは認識していて。
戸惑いながら古泉を見上げると、ほらと言わんばかりに目で訴えられる。
俺は恥ずかしさのあまり、ぎゅっと目を瞑ると。

「前立腺、気持ちいい…!もっと、して…」

と口にしてみた。








続く



あきゅろす。
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