悲壮美-tragic beauty- 14



なま暖かい液体が腹、胸、そして顔にまで飛び散った。
体の震えは未だに止まらず、俺はゆるやかに下を見下ろす。
そこには白濁が飛び散って艶めかしく光る俺の体、その下には未練がましく先端から白濁の糸を垂らしている俺自身があった。
さらに下を見やって俺は眩暈を覚える。
古泉の下半身がぴったりと俺の尻にくっついていて。
じゃああのでかい息子さんはどこに行かれたかなんて、そんな野暮な質問はやめて欲しい。
もちろん、俺の中に収まっているのだ。

「う、そぉ…!?」
「んっふ、入りましたね」

にこりと笑って古泉は軽く腰を動かした。
ず、ず、と奥を突かれて俺は息を詰まらせる。
なんなんだこれ、冗談じゃない。
俺は男に尻を掘られる予定はなかったはずなのだが。
もちろん女の子にそうする予定もなかったが。
俺みたいな病弱なオボッチャンの所にくる女なんてほとんど金目当てだとしか思えない。
そんなことをぐるぐると考えていると、いきなりペニスを掴まれて俺は悲鳴をあげた。

「こんな時に考え事ですか?ずいぶんと余裕があられるようで」
「ちが、う!ヒァ、や、あぅ!」

射精したばかりの敏感な先端を撫でられただけで、俺のペニスは情けないことに復活していて。
身を捩ってみるが、中で古泉のペニスがゴリゴリ動くだけで逆効果だった。
しかもイイトコロを掠めてしまい、気持ち悪い声を上げた俺を見て古泉はニヤリと笑う。

「ぼっちゃまから擦り付けられるとは思いませんでした、そんなに欲しいのなら差し上げます」
「いや!いらな、いらない!ふぇ、あ、ア────ッ!」

いきなり開始された律動に俺は目を見開く。
腹の中をかき回されるような感覚、本当なら気持ち悪くて仕方がないような行為なのに。
気持ちよくてたまらない、それが正直な感想だった。
擦られるところすべてが気持ちよくて、俺は開けっ放しの口から悲鳴を上げる。
口の端からはトロトロと唾液が流れていくし、目元からは涙が溢れているからきっと俺の顔はどろどろなんだろう。
でも、そんなのはどうでもいい。
とにかく目先にある快楽だけが欲しくて俺は古泉に抱きついた。

「き、もちいい…!ア、アッ、ア…!」
「どこが気持ちいいですか?」
「おひり、の中がぁ…感じる!変、だぁ…っ!」

こんなのおかしいに決まっている、尻でこんなに感じてしまうだなんて。
薬だけのせいじゃない。
俺は元から変態だったんだと思って俺は急激に悲しくなった。

「お、れ…変態だ…ひっ、う、あぁん!」
「えぇ、こんなに感じて…淫乱ですね」







続く


あきゅろす。
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