切ない痺れ16
ゾクゾクするこの快楽。
たまらなくなって俺は悲鳴を上げた。
「ふあ、あ、あぁあ!」
「凄い、気持ちよさそうですね」
「いや、あ、アァア───ッ!」
ぐずぐずになって溶けてしまった俺のアナルをかき回しながら古泉はうれしそうに笑う。
もう、早くイかせてほしい。
俺は古泉の服の袖をぎゅうっと握りしめた。
古泉は嬉しそうに微笑むと、ずるりと指を引き抜く。
なにも入っているモノがなくなった俺のアナルはヒクヒクと蠢いて次を期待している。
我ながらいやらしい体だな、とぼんやり考えた。
「俺、古泉が思ってる以上に変態かもしれない」
「どういうことです?」
「おれ、いやらし…ア、あぅ!」
にやりと笑った古泉の顔が見えた気がする。
いつもの優しげな笑みはどこへやら、こんなに欲情して獣じみた表情をこいつがするとは思ってもみなかった。
まぁ、俺の視界は生理的ににじみ出た涙のせいで霞んでしまって、今はよく見えないのだが。
しかし、ぎらぎらしたあの瞳と、唇を舐めた艶めかしい赤い舌だけは頭の中で映像としてはっきり残っている。
その残像だけでも、俺を興奮させるには十分だった。
「こ、いずみ…!古泉、おれ、おれ…!」
「どうしましたか?」
「ほ、ほしい…!」
そう、つい口走ってしまって俺は後悔した。
すぐに欲しがって変態だ、と思われるかもしれない。
淫乱だって、思われたらどうしよう。
俺が顔を背けて目を伏せていると、古泉の笑う気配がした。
それは決してあざ笑うようなものではなく、クスクスと嬉しそうに笑う気配で。
俺は恐る恐る古泉に目を向けた。
そこには困ったように笑う古泉がいて。
「僕は、どんなあなたでも好きです」
その笑顔に胸が締め付けられて、甘い痺れが走る。
どうしよう、俺はどうしようもなく古泉が好きなんだ、そう改めて自覚した。
そうなったらもう止まらなくて俺は遠慮がちに両腕を伸ばして、古泉にしがみつく。
「古泉が、好きだからほしいんだ…!」
「ええ、知ってます」
ちゅ、と耳元にキスをすると古泉は俺のアナルに熱く猛ったペニスをあてがった。
どくん、と心臓が跳ね上がる。
怖い、本当は怖い
あのときの痛みが、恐怖が蘇る
ぎゅ、と力一杯背中にしがみついたからだろうか、古泉は俺の心中を察してくれたらしく、優しく頭を撫でてくれた。
「大丈夫です、嫌な思いはもうさせませんから…」
続く
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