東方病院24時


ここは東方病院。
有能な医者達が勤めていることで有名な病院だ。
しかし今それ以上に知られている事がある。
とても可愛いくせしてドジでよくヘマをするある意味この病院の名物看護婦だ。

「だあーーーー!やっちまったああぁーー!」

今日もトラブルかと院長はあわててやってくる。

「また君か、エドワード君!今度は何を・・・」

床を見ると真っ赤な血。メスで動脈でも切ったのかと驚き手首を見るが切れてもいない。

「これは・・・何の血・・・」
「輸血・・・こぼしちゃいました・・・」

唖然として院長はエドを見る。

「すみません、あの・・・」
「・・・・・仕事が終わったら院長室まで来なさい」
「えっ、でも今日、残業で・・・」
「いつになっても構わん。必ず来たまえ」
「院長・・・」

去っていく院長の背中を見ながらエドはがっくりとうなだれた。

“ついにクビかぁ・・・”

昔母親が流行病にかかり亡くなり、それが悔しくて看護婦になった。

“でもこんなヘマばっかやってちゃなぁ・・・”

今日は良かったものの輸血が必要な病人やけが人が運び込まれてきたら大変どころじゃない。
下手をしたら命を落とす。

“助けたいのに逆に殺すような事してどうすんだよ”

自己嫌悪の嵐だ。
あまりにもいつも元気な彼が落ち込んでいると周りもテンションが下がってしまう。
看護士のハボックが近づいてきてぽんぽんとエドの頭を軽く叩いた。

「そんなに落ち込むなよ、今夜、院長の話聞かなくちゃ分からないことだろう?」
「でも院長怒ってた・・・絶対クビだよ」

はああぁぁぁ〜とエドは溜息をつく。

「みんな今日までありがとう」

涙目で笑顔を引きつらせながらエドは言った。
その場にいる全員がこう思う。

重傷だ・・・

ヘマさえしなければ出来るエドだ。
そう簡単にやめさす訳がない。
しかも周りから見るとエドは院長のお気に入りだ。

逆に今夜、何をされることやら…

同僚の心配の本質など露知らず。


エドは肩を落としたまま残業を終えた。

コンコン──

「失礼します」

控えめにエドは入室する。

「エドワード君、こっちに来たまえ」

暗い院長室には大きな接客用のソファと院長机。
黄色い明かりがともった机に院長…ロイは座っていた。

「君は何度問題を起こしたら気がすむんだ」
「ごめんなさい…」
「君は看護婦として出来が良い。利口だし頭も切れる。しかしドジなのがたまに傷だ」
「…クビ…ですか?」
「誰がそんなことを言った。君をクビにしようなどと思っていない。しかし──」

いきなりロイは立ち上がって院長机にエドを押し倒す。

「なっ…!」
「それ相応のお仕置きはあっても良いと思うのだがね?」

抵抗していたエドはピタリと動きを止める。

“負があるのは自分だ、抵抗してどうなる?”

エドはぐっと唇を噛み、目をつむって顔をそらす。

「もう抵抗は終わりかね?」


■□■□■□■□

暗い部屋に響く濡れた音。

院長机に横たわっているエドは自らの口を塞ぎあえぎを押さえていた。

「君も強情だね、声くらい聞かせて欲しいものだ」

はぁとため息をつくとロイはエドのモノをきつく吸い上げた。
エドの体が強ばりロイの口の中に精を吐き出した。
エドは涙をためた瞳でロイを見る。

「別に怒ってないからそんなおびえないでくれたまえ。それより…」

後孔にのばされた指に驚いてエドは小さく声をあげた。
そっと中指を入れてみる。

「いたっ」
「ここでセックスしたことはあるかね?」
「なっ!?あるわけないじゃないですかっ」
「だったら処女か…おもしろい」

ロイはポケットから小瓶を取り出した。
それを見てエドの顔が青くなる。

「だからおびえないでくれ。これだってただのローションだ」

蓋をあけトロリとした液体を後孔に塗る。
ひやりとした感触にエドは顔をしかめた。
外側をゆっくり撫でるようにしてローションを馴染ませる。
それからゆっくりと指を中に沈める。
十分になぶったお陰でエドのそこは容易に指を受け入れる。

「あ…なんか変」
「暖かくて絡みついてくる」

エドは顔を赤く染め、顔を背ける。
恥ずかしくてたまらなかった。
上からロイが笑う気配を感じる。

「今度はなんですか!!」
「いや、君は敏感だなと思ってね。ほら・・・」

そう言うとエドの片手を取り下半身に触れさせた。

「あっーーーー・・・」
「もう勃ってる」

エドの瞳から羞恥の涙がこぼれ落ちた。
ロイはもう一本指を挿入して中をほぐす。
ある一点に触れたとき、エドの口から初めてそれらしい声が漏れた。

「ああっ、やだ、そこっ!」
「前立腺だよ、君も分かるだろう?看護婦なのだから」

ロイは何度もそこを擦り上げる。
エドの腰がゆらゆらと揺らめき。

次第に慣れ始めたそこはロイの指にからみつく。

「後ろもトロトロだが、前もトロトロだ・・・」

いつの間にかエドのソコは先端から蜜を溢れさせていた。

「もっ・・・嫌です、院長・・・」
「何を言っているのだね、これからなのに」
「だったらさっさと終わらせて下さい!」
「せっかちだなあ、君は・・・」

そう言うといったん指を引き抜き机からある物を取り出した。

「!!」

銀色に光るソレ。
よく産婦人科で見かける器具、「拡張器」。
それをエドの後孔にはめ込んだ。

「いやぁっ、いやですっっ!!!」

恐怖で顔を歪ませ涙を流す。

「少しでもいじめないとお仕置きにならないからね」

そう言って拡張器をくっと広げた。
後孔が無理矢理こじ開けられ熱くただれた内壁があらわになる。
ロイは胸元からペンライトを取り出すと中を照らした。

「あぁ、中は綺麗なピンク色だね」

恐怖は羞恥へと変化した。
震えながら変わり果てた姿をした自分のソコを見つめるエドをおかしく思いロイはさらに長めの綿棒を取り出す。
それでエドの先端から溢れる密をすくいあげた。

「あっ…なにしてっ──!」

その棒を後孔に差し込む。
さわさわと撫でるようにかき回されて。
あまりにももどかしくてエドは腰を引いた。
しかしロイに腰をがっちり固定されて動けない。
やがてライトの光がぷっくりと膨れたある一点を照らす。

「ここが前立腺…気持ち良くなるところだよ」

そういって棒の先端でそこをこすり始めた。
「ああっ、やぁあ!」
「どんな感じだね?」
「えっ、あっ」
「素直に教えてくれたまえ」

戸惑った目で自分を見てくるエドにただ一言やらしい事を言わせたくて。

棒を引き抜き自らの指を入れて激しくいじる。
時には押しつぶし時には引っかいたり。

「どうだ?」
「あっ…あっ、気持ち、良いですーっ!ああぁっ!」

一際強く刺激を与えるとエドは2度目の精を吐き出した。

「さて…」

ロイは拡張器をずるりと取り出した。

「私もそろそろ限界だ」

そう言って自分のズボンの前をくつろげた。
エドのモノとは比べ物にならない“男”の性器。
エドは唖然としてソレを凝視する。

「そんなに見ないでくれたまえ」
「あっ、すみません」

あんなに大きなモノが果たして自分の中に入るのだろうか?

そんな疑問が浮かぶ。

「あの、院長、それ…」
「大丈夫、十分慣らしたからね」

ふっとほほえんでロイはエドの上に覆いかぶさり後孔にゆっくり挿入を開始した。

「あぁっ、んぅ───っ!!」
「ほら、あっさり入っただろう?」

すべてを納めるとロイは浅く奥を突き始めた。
熱い内部をいっぱいに満たされこすられてエドはあえぎを盛大にもらす。

「あっ、やんっ、いんちょ…!」
「君はホントに可愛い…」
「えっ…?」

しまったと言う感じでロイは口元を押さえた。

「それ、どう言う・・・」

誤魔化そうとロイは激しく腰を使い始める。

「ひああぁぁーーっ!やっ、なんで・・・」
「あぁ、前から君のことが好きでね。でも男同士だろ?どうやって誘えばいいのか分からなくてね。結局院長という立場を利用した。勿論お仕置きというのはウソだ・・・すまない」
「好きって・・・んぅ!」
「好きなのだよ、エディ」

律動を一度止めてロイはエドに口付けた。

「院長・・・」

戸惑った目でエドはロイを見る。

「返事は後で良い。ひとまず一緒にイこう?」

そう言ってにっと笑うと律動を再開した。

「ふあぁっーー!やっ、はげしい・・・」

ロイはピンポイントでエドの良いところを突いてくる。
接合部からはイヤらしい水音が聞こえ。
エドの、ロイの頭の中をぐちゃぐちゃにする。

「もっ、だめーー!イクーーー、イっちゃう!!」

ロイはさらに最奥を突き上げた。

「んんっ、ああぁぁぁぁぁーーー!!!」

熱い精液がエドの中に放たれ、エドは自らのを胸や腹に飛ばした。





情事のあと、ちゃんと後始末してくれているロイを見ながらエドは口を開いた。

「院長に・・・されてもイヤじゃなかった・・・。それに、優しくしてくれたし・・・。だから、そのーーー・・・」

恥ずかしそうにうつむくエドが愛しくてたまらなくてロイは小さな彼の身体を抱きしめた。






end


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