The hole9
古泉はジジッ、とジッパーを下げて何かを取り出した。
何かって、そんな恐ろしくて言えやしない。
俺はぼんやりとそれを見つめる。
古泉はというとにっこり笑ってそのおぞましいものを俺のアナルに押しつけた。
冗談じゃない、どうするつもりだ!(そんなの分かっているけど)

「可愛い顔、たくさん見せて下さいね」
「ぅ、え?」

ぬぐ、と熱いモノが進入してきた。
不思議と痛みはなく、いとも簡単にそれは入り込んできて。
ただ、圧迫感だけはすさまじく、俺を苦しめた。
とにかく腹が苦しくて、俺はお腹を押さえる。
ぼんやりとしていて先ほどはあまり見えていなかったが、恐らく古泉の息子は馬鹿デカい。
ぽろぽろと涙が溢れてきて、その顔をビデオカメラが見つめている。

「ふぁ、あ、あー!」

ずんっ、と奥を突かれて変な声が漏れだした。
先ほどのバイブとはまったく比べモノにならない快楽。
余すところなく擦りあげられて、繋がったところが熱く燃えている。
ぐちゅぐちゅに溶けて、頭が変だ。

「らめっ、あ、ふううぅう!」
「初めてなのに凄いですね、昔からずっと欲しかったのでしょう?」
「ちが、ちがうぅ!」

本当は違わない。
オナニーしながら後ろをいじって。

(本物を入れられたら、どんなに気持ちよいだろう)

そんなことばかり考えていた。
考えてはいたけれど、そんなの言えるはずがない。
それでも、古泉は最初から分かっていたのだ。

「ほら、正直に言って」
「ア゛、ア゛ァ───!」

前立腺をぐりぐりと押しつぶされて、俺は仰け反った。
もう、ぐちゃぐちゃのどろどろだ。
古泉の笑顔と光るレンズの魔法にかかってしまった俺はとうとう白状する。

「ほ、ほしかった…!」
「なにが?」
「おち、んちん…!ずっと欲しかった…!」
「よく言えました」







続く


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