路地裏で嫉妬


ロイはハンサムで長身で地位が大佐と言うだけあって凄くもてる。
今日もロイはある女性から呼び出しを受けていた。
待ち合わせ指定場所に行くと既にその女性はロイのことを待っていた。
ちょっとした前置きのあといつものように告白を受ける。
もてる男は辛い。
断る度に女性を傷つけてしまうのが嫌だった。
が、仕方がないことなのでロイは付き合っている人がいてその人を心の底から愛していると言うことを告げた。
いつもの女性なら泣きながら走っていってしまうとかそんな感じなのに
今回の女は違った。
いきなりロイに抱きつくと上目使いでロイを見る。

「今夜だけでも・・・抱いて。そしたら忘れるから・・・」
「はあ!??」

ロイはわたわたとあわてる。
さあどうしてこの場を乗り切ろうか。
そう思って目線を泳がせる。
その時、目に入ったのは。

ーーーエドっっ!?ーーー

今、イーストシティにいるはずのない彼が目にたくさん涙をためてこちらを見ているではないか。
目があった瞬間、エドははじかれたように走り去ってしまった。

「おいっっ、エドっっ!」


あわあわとエドを探しているとぐっと路地裏に引きずり込まれる。

「なっーー、エド!?」

そこにはうつむいて震えている愛しい恋人の姿。
きっとエドはロイを見上げる。

「もう、女の人から誘われても断って!!」
「・・・は?」
「は?じゃない!!断れっていってんの!」
「ほう、妬いてくれているのかね?」
「んなっっ!?」

一気にエドの顔が赤く染まる。
「違う」と否定したものの明らかに嫉妬だ。
ロイの顔が綻ぶ。

「妬いてくれているのかね?ふふふふふ・・・」
「ちーーがーーうーーっっ!!」

反論してくるエドが可愛くて仕方がなくてぎゅうっと抱きしめる。
はじめは止めてくれと暴れていたエドも終いには大人しくなってロイに抱きつく。

「さっきの返事、どうしたの?」
「あぁ、私には愛しくて放っておけない人がいると断ってきたよ」
「・・・バカ」

悪態を付きながらも安心してほっとしているエドを愛おしい、抱きたいと思う。
幸いここは路地裏。
ぐっと手をひっぱて奥に連れ込む。

「なっ、ロイ・・・」
「今すぐ抱きたい」
「はあ!?何言って・・・んっ!」

壁に押しつけて深く唇を重ね合わせる。
深く、深く長い口づけ。
やっと唇を離されたとき、どちらの物か分からなくなった唾液がふたりの間を伝った。
上着に手を掛けて胸の小さな飾りを口に含む。

「やっ、もう・・・バカぁ・・・!!」

ロイの頭を掴んで引き離そうとするがロイはビクともしない。

「もっ、俺怒ってるんだから!ーーああっ!!」

ズボンの上から感じるところを撫でられてエドは甘い声を上げる。

「ほら、君も感じているがね?」

感じているエドに気をよくしたロイはエドのズボンの中に手を侵入させた。
足がガクガクと震え初め自らの身体を支えられない。
ロイの頭を抱くようなかたちでどうにか立ったままを保持する。

「あっ、あっ・・・もう、立ってられな・・・」
「もうちょっと我慢したまえ」

そういってエドのズボンを引きずり下ろす。

下着を引きずり下ろすとエド自身が露わになる。
既に先走りでトロトロになっているそこの先端をクリクリと弄る。

「こんなに零して・・・そんなに気持ちいいか?」
「やっ、ああっ!」
「もっと気持ちよくなるからな?」

先走りで濡れた指をゆっくりと後孔に挿入する。
ビクっとなった身体を抱き寄せてエドの良い所を探す。

「うっ、ああっ!!」

ロイの指が固くしこった良い所を掠める。
もっと欲しいとばかりにからみついてくる最奥にさらに二本、三本と指を挿入した。

「ロイーーー、ダメ!っっあ!」

ついにからだが支えきれなくなり足が折れる。
ロイはエドの両足を持ち上げると壁に押しつけた。
唇でエドの口を塞ぎ、一気に下から突き上げる。

「〜〜〜〜〜ふぅ〜〜〜っ!」

いつもとは違う体位のためいつもよりきつい場所がロイの物で満たされる。

「さすがにきついな・・・大丈夫か?」

そっとエドの顔をのぞき込む。
途端、エドはロイの首に手を回し自ら口づけた。
突然の珍しい出来事にロイは目を見開く。
控えめにエドの舌がロイの口内に侵入し舌を絡め取る。
そっと唇が離れるとエドはぎゅうとロイを抱きしめた。

「ロイは・・・っ、俺のだから勝手なことしたら許さないからな!」

それを聞いてロイは嬉しそうに笑った。

「ああ、私は君だけだよ」

そう言って再び腰をぐっと進めた。

「んあっ!ロイ・・・離れてかないでッ・・・!」
「私は君しか考えられない」
「ろ・・・ぃっ!好きっ、あっ!」

下から抉るようにエドを攻め立てる。
どんどんロイの動きも速く、激しくなり。
エドの中はロイのモノをきつく締め上げる。

「あっあっ!!もっ、ダメっ、イっちゃうーー!」
「ーーっ、ああ、一緒にイこう」

びくっとエドの身体が一際激しく突っ張った。

「ひぁ、あああああああぁぁぁぁ!!!」
「ーーーーー!!」

ロイのモノを中で受け止めながらエドは自らの腹に蜜を飛ばした。





余り慣れない体位でしてしまったため足腰立たなくなったエドはロイにおんぶしてもらって東方司令部に連れて行ってもらった。

「もう誘われても行かないよな?」
「えっ、あ、その、レディの誘いは断れないというか・・・」

エドの身体がぶるぶると震えだしどこかで『ブチッ』という音が聞こえた。

「クソバカ無能ーーーーーーー!!!!! ロイなんか嫌いだあああああああ!!!!」

腰を庇いながらももの凄い勢いでエドは執務室を出て行った。
呆然としているとドアからホークアイ中尉が顔を覗かす。


「浮気に間違われるようなことはしないほうがいいですよ。エドワード君は繊細ですから」

何のしこりもなくふたりが付き合えるようになるのはまだまだでありそうである。





end


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