ふりむいて-J-(高瀬)
ふりむいて ―SIDE準太―
中等部の頃から気になってる子がいる。
初めて見たのは中1の時。
あどけない表情で、
頑張ってください!と、
はにかんだ顔で笑った彼女に心奪われた。
俺の先輩を見にきてた彼女はじつは先輩の妹だったっていう事が分かって、今では後輩から情報を仕入れてる。
「ぎゃはは!
準さんが、準さんが4年も片思い―!!」
「るせーよ利央」
遠慮無しに笑うのは後輩の利央で、信じたくないことに彼女――島崎ちろと仲が良い。
目尻に溜まった涙を拭く動作をして、
ほんと腹立つな――
にっこり笑う。
「準さんに良いこと教えてあげる」
「何だよ」
「俺のクラスね、次家庭科。
必然的にちろも家庭科」
「は?」
「カップケーキ」
「カップケーキ?」
バカみたいに利央の言葉を繰り返した。
家庭科でカップケーキ?
確かに1年の頃作ったけど、それが……
「あ」
思いついた俺に利央がニッとする。
「そ。準さんが貰えばいいんだよ」
慎吾さんが許すか分かんないけどね―
そんな利央の声が遠くで聞こえた。
*
『水色のリボンの方だからね』
受信したメールを見て、頬が緩むのを止められない。
さぁ、これから攻撃に出ますか――
先輩の妹に恋してる
1215〜 拍手
0201 名前+編集
1つ前の拍手の準太SIDEです。
この話があってオマケに続くんです(・v・)
ちろ
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