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ふりむいて(高瀬)




ふりむいて



「ねぇ利央、何で高瀬先輩ってあんなにカッコイイの?」


「ちろ本当準さん好きだよね―」



告ればいいのに

そんなことをさらっと言う利央を軽く睨む。



「無理なの知ってるくせに。

あんなにモテる人初めて見た」



今だってホラ、
フェンスの周りには女の人。

全員とは言わないけど、高瀬先輩を見に来てる人は多いんだ――



「確かに準さんはモテるけど、」


「利央!
さっさと練習入れよ」


「お兄ちゃん!」



何か言おうとした利央をフェンスの向こうから遮る声。
その声は島崎慎吾、私のお兄ちゃんのもので、部室に走る利央と別れ、私はお兄ちゃんの所に行く。



「お前ほんと利央と仲良いよなァ」


「同クラ4年目だからね」



お兄ちゃんにそう返しながら、頼まれてたものを出す。



「はい、これ」


「何で2つあんだ?」


「私と利央の。
さぁ、どっちだ♪」



調理実習で作ったカップケーキを両手にぶら下げてお兄ちゃんを見る。



ピンクと水色のリボンで結ばれた袋にお兄ちゃんは真剣に悩んでいるらしい。


ひょい



「えっ?」


「これ利央が作ったんでしょ?」



声の先には高瀬先輩がいて、手には先程まで私が持っていた水色のリボンで結ばれた袋。

その中には、調理実習にしては良く出来たカップケーキが2つ並んでる。


その中の1つを取り出して口に含む高瀬先輩に目が釘付けになる。



「…んまい」


「本当ですか!?」


「あぁ、美味いよ」



そう言ってにっこり笑う高瀬先輩が素敵すぎで、頬が赤くなるのを止められない。


その傍らで、ピンクのリボンで結ばれた袋を持つお兄ちゃんがどんな顔をしてたなんて、私は知りせんでした。



(準太、お前知ってただろ)
(何がすっか?)
(ちろの方が水色のリボンだったってこと)
(さぁ?水色の方食べていいよってメールあったんすよね)


(利央!
高瀬先輩が私のカップケーキ美味しいって!)
(そう、良かったじゃん)





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拍手 1103〜

やってみたかった設定なんです。
準太1作目でやっちゃっいました♪

ちろ





あきゅろす。
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