12/12
「なあイヅル」
「なんです、隊長」
「今日ってイヅイヅの日やんか？12/12でイヅイヅ」
「はぁ…そんな記念日は無かったと思いますが。12月12日は漢字の日とかバッテリーの日とかでは無かったでしょうか」
「そんな記念日ボクに関係あらへん！大事なんはイヅイヅの日って事だけやし。んでな、ボク疑問があるんよ」
「なんでしょうか」
「イヅイヅ言うてもな、イヅル×イヅルいう事なんか、それともイヅイヅでイヅルが二人てハーレムでボクがウハウハいう事なんか、どっちかわからんのよ、ああでもどっちに転んでもボク的にはおいしいな！」
「僕が知る訳無いでしょう。そんな非生産的な下らない事を考える前に期限を目前に控えた書類の事を考えていただきたいですね」
「あれ、イヅルなんや冷とぉない？」
「己の職務を真っ当出来ない方に振り撒く愛想は持ち合わせておりませんので」
「クールなイヅルも可愛えよ」
「…馬鹿な事言ってないで、ほら、執務室に戻りますよ！」
「はあい」
「あと、僕同士も、僕が二人で隊長がハーレムだとかいうのも物理的に不可能ですから、今後そういった事を人前で言わないで下さいよ、隊長の人格が疑われれば三番隊全体の印象も落ちますので」
「……なんや、クールというか冷たいというか…ボクに酷ない？」
「気のせいです」
「ま、ええわ。仕事せん奴に愛想無い言うんやったら仕事する奴にはあるいう事やしな！さっさと終わらして、んで一緒にさっさと帰ろうな〜」
「ちゃんと定時まで執務室にいてくださいよ…」
「やり終いでええて！隊長のボクがええて言うてるんやしな。ボクのルールは三番隊のルール！そんでな、帰ったらイヅルにお布団で二人分の働きしてもらお、イヅイヅの日やしー幸い明日は非番やしーイヅルは隊長権限で有休使わせとけばええしー」
「まだそんな事を…というか、隊長副隊長が同時に非番なんて困りますからね！業務に差し支えます…！」
「イヅイヅの日って、ええなあ！」
イヅイヅの日！
しかし間に合わなかった。
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