リレー小説!
ふ、フラグが!フラグが立ったぁぁぁあ!
「う、うん!」
返事とともに大きく頷くと、彼はクスクスと笑って「行こうか」と僕を促した。みんなやみみ先生に見送られ、食パンマンの後に続く。
みんなが見えなくなるくらい歩いたのに、彼の車はまだまだ見えない。結構遠いらしい。
「カバおくん。大丈夫?もう少しなんだけど」
「大、丈夫…だよ!」
そう返した言葉は切れ切れになってしまって、カッコワルイ事この上ない!彼は少し困ったように笑って「ごめんね」と言った。
その笑顔を見て、僕は後悔した。
答えを間違えたんだ、と。多分、正しい答えは、強がる事じゃなかったんだ、と。
まだまだ浅はかで、子供の自分にうなだれた。
そんな僕をよそに、食パンマンが少し歩くスピードを緩めてくれたらしい。彼との距離がグッと近くなって、ふと彼の手が視界に入った。
「(……今なら、手、繋げるかな……)」
白くて、ふわふわで、キレイな。
触るのを躊躇ってしまう、彼が。
手を伸ばせば、触れられる所にいる。
心臓が、痛いくらいに鳴り始めた。
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